この記事の概要
以下は再生医療が行われる主要な科とその内容です。
整形外科
関節や骨の損傷に対する治療で、PRP療法や幹細胞療法が行われます。特に、軟骨再生や関節炎の改善を目的とした治療が多く、関節の修復をサポートします。
皮膚科
創傷治療や美容目的での幹細胞治療が使われます。シワやたるみ、脱毛治療にもPRP療法が応用され、肌の再生を促進します。
心臓血管外科
心筋梗塞後の心筋再生を目指し、幹細胞治療が行われます。心臓機能の回復を目的とした治療法です。
眼科
角膜再生や視力回復のために幹細胞やiPS細胞を用いた治療が行われ、視覚障害の治療に貢献しています。
泌尿器科
ED(勃起不全)や尿路の再生治療で幹細胞療法を使用し、性機能や排尿機能の改善を目指します。
婦人科
婦人科では、卵巣機能の回復や子宮内膜の再生を目的に再生医療が利用されます。不妊治療の一環として、幹細胞治療が研究されており、卵巣早期不全や子宮内膜薄化の改善が期待されています。
神経内科
以下は再生医療が検討されている神経系疾患の例です:
- パーキンソン病
ドーパミン神経細胞の減少が主な原因です。iPS細胞からドーパミン産生神経細胞を作成し、患者の脳に移植する治療法が臨床試験段階にあります。 - 脊髄損傷
外傷による脊髄の損傷に対し、幹細胞を用いた治療法が試みられています。幹細胞の移植により、損傷した神経の再生や機能回復を目指します。 - 脳梗塞後の機能障害
損傷した脳組織を再生させるため、幹細胞を用いた治療が研究されています。慢性期の脳梗塞患者における機能回復を支援する効果が期待されています。 - ALS(筋萎縮性側索硬化症)
運動ニューロンの変性に対し、神経細胞の保護や再生を目的とした幹細胞治療が進行中です。 - アルツハイマー病
記憶を司る神経ネットワークの再生を目指して、iPS細胞を用いた治療が研究されています。
リウマチ内科
リウマチや自己免疫疾患に対して、幹細胞療法が研究されています。これにより、炎症を抑えつつ関節や軟骨の再生を促進し、リウマチ患者の症状改善を図ります。
それぞれの科で、目的に応じた治療法が開発され、個別のニーズに応じて適用されます。
記事の監修者
皮膚科専門医
岡 博史 先生