膝関節の再生医療にかかる費用は?費用の目安と知っておくべきポイント

膝の再生医療は、変形性膝関節症や膝の損傷に対する新しい治療法として注目されていますが、治療を受ける際には費用が大きなポイントとなります。再生医療の費用は、治療法やクリニックによって異なるため、どの程度の金額がかかるのかを知り、治療計画を立てることが重要です。今回は、膝の再生医療にかかる費用の目安や、保険適用の有無、費用面での注意点についてご紹介します。

1. 膝の再生医療にかかる主な治療法と費用

膝の再生医療には、さまざまな治療法があります。それぞれの治療法と費用の目安を以下に示します。

  • PRP療法(自己血小板濃縮血漿療法)
    PRP療法では、患者自身の血液を用いて血小板を濃縮し、膝に注射することで組織の再生を促します。
    費用の目安:1回あたり約10万円〜30万円
  • 幹細胞治療
    脂肪や骨髄から採取した幹細胞を膝に注入し、再生を促進する治療です。幹細胞治療は高度な技術を要するため、比較的高額です。
    費用の目安:1回あたり約50万円〜100万円以上
  • 培養幹細胞治療
    患者から採取した幹細胞を培養して増やし、膝に注入する治療法です。培養プロセスが加わるため、費用は高額になる傾向があります。
    費用の目安:1回あたり約100万円〜200万円以上

2. 費用に影響を与える要因

膝の再生医療にかかる費用は、以下のような要因によって異なります。

  • 治療の種類と回数
    受ける治療の種類や回数によって費用が変わります。複数回の治療が必要な場合もあるため、総額を見積もることが重要です。
  • クリニックの設備や技術
    専門性の高いクリニックや最新の設備を持つ施設では、費用が高めになる場合があります。一方で、高い技術を持つ医師が施術を行うことは、治療の効果や安全性を考慮する上で重要な要素でもあります。
  • 地域差
    都市部と地方のクリニックでは、治療費に違いが出ることもあります。新宿や東京など都市部では、選択肢が多い分価格帯も幅広いです。

3. 保険適用の有無

膝の再生医療の多くは、現時点では自由診療に分類されているため、保険適用外です。そのため、全額自己負担となります。ただし、特定の条件を満たす場合には、保険が適用されるケースや、再生医療関連の新たな制度の導入が検討されていることもありますので、最新の情報を確認しましょう。

4. 費用面での注意点

  • 事前の見積もりを取る
    治療を受ける前に、費用の見積もりをしっかり確認しましょう。追加費用が発生する場合もあるため、総額の確認が重要です。
  • アフターケアの費用も考慮
    再生医療後のアフターケアや経過観察にかかる費用も考慮に入れておきましょう。術後のケアが治療の成功に影響することもあります。
  • 支払い方法の確認
    高額な費用がかかる場合、クリニックによっては分割払いや医療ローンを利用できるケースもあります。支払い方法についても事前に相談しておくことをおすすめします。

5. 費用を抑えるための選択肢

膝の再生医療は高額ですが、費用を抑えるために以下のような選択肢を検討することもできます。

  • 保険適用の範囲を確認する
    一部の治療が条件付きで保険適用になる場合もあるため、主治医や保険会社と相談しましょう。
  • セカンドオピニオンの利用
    いくつかのクリニックで相談し、費用や治療方針を比較することで、納得のいく治療を受けることができます。

記事の監修者


皮膚科専門医

岡 博史 先生