概要
本疾患は、大理石骨病アクロ骨溶解症・dysostosis petrosans・osteopetrosis acroosteolytica・PYCD・トゥールーズ・ロートレック症候群としても知られています。
骨硬化症と低身長を特徴とするまれな常染色体劣性骨異形成症です。
カテプシンKの遺伝的欠損によるリソソーム障害の一種です。カテプシンKは正常な破骨細胞機能に不可欠です。
疫学
170万人に約1人が罹患していると推定されている遺伝病。
原因
常染色体劣性(染色体1q21)に遺伝します。
CTSK遺伝子であれば当院のN-advance FM+プラン・N-advance GM+プランで検査が可能となっております。
症状
患者には以下の特徴があらわれます。
- 四肢短縮型の低身長前頭
- 後頭の膨隆
- 下顎が後退して鳥様の顔貌を呈する
- 泉門の開大(閉鎖も遅れる)
- 歯の萌出の遅れ
- むし歯
- 指では末節の短縮が著明
- 爪の短縮変形
- 病的骨折が下肢に好発する
- 全身の骨硬化像
- 骨の形成不全
- 指趾骨が特徴的
- 末節骨に形成不全(骨が溶解したように消失している)
診断
青色強膜、低身長や顔の形など、特徴的な骨格がみられることにより本疾患を疑います。
レントゲンにて疾患を調べることがあります。
治療
顔面および顎の重度の変形を矯正するために形成手術が行われます。
予後
予後はよく普通の社会生活が可能となります。
【参考文献】
- 南山堂医学大辞典 – ピクノディスオストーシス
- MSDマニュアル – 骨硬化症
- Bibgraph – Pycnodysostosis