リー脳症(フランス-カナダ型)

リー脳症(フランス-カナダ型)リー脳症(フランス-カナダ型)

概要

リー脳症には複数の形態があり、30を超える原因遺伝子が特定されています。リー脳症のフランス-カナダ型(Leigh Syndrome, French-Canadian Type)は、LRPPRC遺伝子の突然変異によって引き起こされます。

リー脳症(フランス-カナダ型)の患者は、出生時には問題ないように見えることがよくありますが、乳児期または幼児期に、頭の制御、歩行、会話などの基本的動作ができなくなってきます。また、知的障害、神経過敏、嘔吐、発作を呈することもあります。

疫学

ケベック州のサグネイラックサンジャン地域の人々の中で、約2,000人に1人の出生で観察されています。

原因

リー脳症の原因遺伝子は30を超えますが、フランス-カナダ型は、LRPPRC遺伝子の変異によって引き起こされます。

LRPPRC遺伝子であれば当院のN-advance FM+プランN-advance GM+プランで検査が可能となっております。

症状

乳児期に見られるリー脳症の最初の兆候は、通常、嘔吐、下痢、および嚥下障害であり、これは食事を妨げます。これらの問題はしばしば成長障害を引き起こします。

また、筋緊張低下、ジストニア、および運動失調を発症することがあります。リー脳症の人によく見られる、感覚の喪失や末梢神経障害も、動作を困難にする可能性があります。

治療

現在、リー脳症(フランス-カナダ型)の根本的な治療法はなく、対症療法となります。てんかん発作、心臓、代謝、呼吸器の問題の治療、およびそれらが発症する際の筋肉および運動障害の治療のために薬が提供される場合があります。

予後

通常、リー脳症の症状は生後1年以内に現れ、急速に進行します。リー脳症(フランス-カナダ型)の子供たちの平均余命は約5年から6年です。ただし、成人になるまで症状を発症しない、または障害の進行が遅いことがあります。

【参考文献】