ブルーム（Bloom）症候群

概要

Bloom症候群は、小柄な体型、日光過敏性紅斑、免疫不全を特徴とする常染色体劣性の遺伝病です。さらに、きわだった特徴は高率な癌腫の合併です。20歳までに、約3割の症例がなんらかの癌腫を発症します。

疫学

数十人　(推定）。

原因

ＤＮＡの複製・修復に関与するヘリカーゼタンパクＢＬＭをコードするblm遺伝子の異常により、発症します。病因遺伝子は明らかになっているが、その機能については、不明な点が残されています。

症状

生下時からの小柄な体型、日光過敏性紅斑、免疫不全症。発癌、糖尿病の内分泌系の症状も合併します。男女ともに、不妊のことが多いです。

診断

DNAヘリカーゼをコードするBLM遺伝子変異を同定します。常染色体劣性遺伝形式をとります。

治療

定期的な検診により癌腫の発生を早期に発見し、外科的切除、抗がん剤による治療を行います。また、感染に対しても抗生剤の投与により、早期から対処します。