微小欠失症候群の検出について

NIPT 微小欠失症候群の検出

全常染色体全領域部分欠失・重複疾患の検査は、微小欠失症候群の検出において重要な役割を果たします。最新のイルミナ検査技術を詳しく解説します。

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全常染色体全領域部分欠失・重複疾患の検査は、染色体異常の検出において非常に重要な役割を果たしています。特に、微小欠失症候群のような染色体のごく一部が欠失する疾患は、その欠失サイズや検査技術の精度によって検出の難易度が大きく異なります。以下に、具体的な事例や検査の限界、そして今後の展望について詳しく説明します。

1p36欠失症候群の事例

1p36欠失症候群は、染色体1番の短腕部分が欠失することによって引き起こされる症候群で、発達遅滞や知的障害、特異な顔貌などを特徴とします。この症候群の欠失領域は、数メガベース(Mb)から10Mb以上に及ぶことがあり、微小欠失と呼ばれるものよりも大きいことが一般的です。そのため、比較的大きな欠失は、従来の全常染色体全領域部分欠失・重複疾患の検査でも検出が可能です。しかし、全ての1p36欠失が検出できるわけではなく、一部の微小な欠失は検査の限界を超えている場合があります。

猫なき症候群の事例

猫なき症候群(クリドゥシャ症候群)は、染色体5番の短腕部分が欠失することによって発症します。この欠失も、通常は7Mb程度であり、イルミナなどの検査技術で検出することが可能です。しかし、検出可能な限界を超える小さな欠失が存在することも事実です。実際に、過去の検査事例では3Mbまでの部分欠失が羊水検査で検出されたケースが報告されていますが、すべての検査でこれほど小さな欠失を見つけられるわけではありません。

イルミナによる検出限界

イルミナの検査システムでは、基本的に700万塩基(7Mb)以下の欠失は検出できないとされています。これは、検査技術の解像度やデータ処理の限界によるものです。しかし、実際には内部データとしては存在しており、検出可能な場合もあります。特に、リード数(検査サンプルの解析に使用されるDNA断片の数)が多ければ多いほど、より小さな欠失も検出しやすくなります。このため、検査の質とリード数の向上が、微小欠失の検出精度に直結します。

新しいイルミナ検査の展望

6月から導入予定の新しいイルミナ検査では、従来の限界であった7Mb以下の微小欠失も検出可能となる見込みです。この新しい検査技術は、微小欠失症候群の早期発見や診断に大きく貢献することが期待されています。しかし、それでもすべての欠失が検出できるわけではなく、特に非常に小さな欠失や技術的に難しい領域の欠失は見落とされる可能性があります。

臨床現場での実際

臨床現場では、全常染色体全領域部分欠失・重複疾患の検査が、さまざまな染色体異常の早期発見に利用されています。例えば、妊婦健診において羊水検査を行い、胎児の染色体異常を検出することが一般的です。過去の事例では、3Mb程度の欠失が検出されたこともあり、このような微小欠失の検出は臨床診断において重要な情報となります。しかし、すべての微小欠失が検出されるわけではないため、検査結果の解釈には注意が必要です。

まとめ

全常染色体全領域部分欠失・重複疾患の検査は、微小欠失症候群の検出において一定の限界がありますが、技術の進歩によりその精度は向上し続けています。新しいイルミナ検査の導入により、7Mb以下の微小欠失も検出可能となり、診断の精度が向上することが期待されます。検査技術の進化とともに、より多くの微小欠失が確実に検出され、患者への早期診断と適切な治療が提供されることが目指されています。

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新型出生前診断(NIPT)とは、「お母さんから採血した血液から胎児の、21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、1...

Q&A

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    育休は会社で制度が定められていなくても取得できますか?
    育児休業は、法律で定められている制度のため、会社の就業規則で定められていなくとも、申し出により取得が可能です。育児休業の取得は、労働者が請求できる権利の一つであるため、就業規則で定められていないからと諦めずに、上司へ取得の申請を依頼しましょう。
  • Q
    契約社員でも育休制度は利用できますか?
    契約社員でも、申請時点で子どもが1歳6カ月になる日までに、労働契約の期間が満了することが明らかになっていなければ、育児休業制度の取得が可能です。ただし、入社1年未満の場合や申し出の日から1年以内に雇用関係が解消されると明らかになっている場合、1週間の所定労働日数が2日以下の場合などは、対象外となる可能性があるため注意しましょう。
  • Q
    上司に育休の取得を認めてもらえませんでした
    育児休業は法律によって定められている制度で、労働者には請求の権利があります。そのため、原則企業は取得を拒否したり、制限したりできません。もし、上司から断られたり、渋られたりした場合は、人事労務担当者に相談しましょう。また、企業内で対応してもらえない場合は、都道府県労働局雇用環境・均等部に相談するのも一つの手段です。

全常染色体全領域部分欠失・重複疾患の検査は、微小欠失症候群の検出において重要な役割を果たします。最新のイルミナ検査技術を詳しく解説します。

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