安心安全で迅速なDNA出生前親子鑑定
最新の全自動システムを導入し、人件費を大幅に削減することで、驚きの低価格を実現しました。
全自動システムにより、迅速かつ正確な結果を提供でき、検査におけるヒューマンエラーを防ぎます。
検体の採取から検査まではバーコードで管理され、検体の取り違えが発生しないよう徹底した体制を整えています。また、医療機関からの直接配送により、検体の紛失リスクも抑えています。
さらに、クリニックでの検査ですので、医師がしっかりと診察・説明を行い、患者様に安心してご利用いただけます。衛生検査所だからこそ提供できる安定した結果報告も魅力です。
当クリニックが採用するSTRを用いたDNA親子鑑定法は、SNPによる鑑定法に比べ、より優れた精度を誇ります。
東京衛生検査所
東京衛生検査所は日本の衛生検査所として登録しており、専属の医師が存在します。医師の管理下で行う検査機関だから安心して検査を受けていただけます。
東京衛生検査所は次世代シークセンサーを5台もつ、遺伝子専門の衛生検査所です。CAP、ISO9001を取得しており、第三者機関から審査を受けたうえ、安全安心な検査を行なっています。
親子鑑定におけるSTRの優位性 - SNPとの比較とその理由
DNA鑑定では、SNP(Single Nucleotide Polymorphism, 一塩基多型)とSTR(Short Tandem Repeat, 短鎖反復配列)の2つの手法が主に用いられていますが、親子鑑定や法医学的な用途では一般的にSTRがSNPよりも優れているとされています。これにはいくつかの理由があります。
1. 個人識別力の高さ
STRは、短い塩基配列が何回繰り返されるかが異なるため、個人間の変異が非常に多く、個人識別において非常に優れています。具体的には、STRのパターンは兄弟姉妹であっても異なる場合が多いため、個人を特定するための力が強いです。
一方、SNPは一塩基の変異に基づくもので、2つのアリル(変異があるかないか)しか持たないため、識別力が低い傾向があります。SNPの変異は個人間でそれほど多くないため、複数のSNPを組み合わせないと、個人識別や親子関係の判定が難しいことがあります。
2. 高い多型性(多様性)
STRの繰り返し回数には多様性があり、非常に多くの異なるアリル(バリエーション)が存在します。例えば、特定のSTR座位では、異なる個人が異なる数の繰り返しを持つことが一般的です。この多様性により、少数のSTR座位を分析するだけで、非常に高い確率で個人の識別が可能です。
対してSNPは、ほとんどの場合2つのアリル(AかT、CかGなど)しか持たないため、個体群におけるバリエーションが少なくなります。多型性が低いため、個人の識別や親子関係の特定において、より多くの座位を必要とします。
Natureの論文ではSNP単体検査では5000以上のSNPが必要と言われています。
3. 親子鑑定における有効性
親子鑑定においては、親から子へと受け継がれる遺伝情報の一致を確認することが重要です。STRは親子間で遺伝する際に、母親と父親それぞれから半分ずつ引き継がれるため、子供が持つSTRのパターンを父母と比較しやすく、親子関係を判定するのに非常に適しています。
SNPも親から受け継がれる情報を比較することは可能ですが、識別力が低いため、同じ精度を得るためには非常に多くのSNP座位を解析する必要があります。そのため、親子関係の判定においては、通常、STRの方が効率的かつ信頼性が高いです。
4. 法医学的な標準
STRは法医学的な用途で広く使用されており、国際的にも標準化されています。たとえば、FBIのCODISシステム(Combined DNA Index System)は、親子鑑定や個人識別のために13個の標準的なSTR座位を用いています。これにより、世界中の法医学ラボや警察機関が同じ基準に基づいたDNAデータを使用することができ、グローバルに通用する標準的な技術となっています。
SNPは、研究や個人の健康関連の遺伝子検査においては有効ですが、親子鑑定や犯罪捜査といった場面では、まだ法医学的な標準としては広く採用されていません。
5. より少ない座位数で精度が高い
STRは、その高い多型性のおかげで、少数の座位(通常10~15箇所程度)を分析するだけで高い精度の親子関係判定や個人識別が可能です。例えば、親子関係鑑定で一般的に用いられるSTR座位数は13~20程度であり、この範囲であれば99.99%以上の確率で関係性を確認できます。
一方、SNPでは個人間の違いが小さいため、同じ精度を得るために100箇所以上のSNPを分析する必要があり、より多くのコストや時間がかかる場合があります。
MiSeq FGx Systemとは
Qiagen株式会社の開発したMiSeq FGx Systemを用いた日本初のDNA出生前親子鑑定です。世界では一番よく使われている検査機械です。MiSeq FGx Systemは2015年から全世界で利用されており、その検査総数は10万件の実績があります。信頼の厚い会社の機械です。
主な特徴:
法医学向けに特化: MiSeq FGxは、法医学分野の特定のニーズに対応するために設計されており、微量のDNAや劣化したDNAからでも信頼性の高い結果を得ることができます。
高精度なシーケンシング: 短い時間で多くのDNAデータを高精度に解析する能力を持っており、個人識別や親子鑑定、法医学的解析などで利用されます。
オープンかつ柔軟なシステム: MiSeq FGxは、既存の法医学的プロトコルやデータベースと連携できるため、他の法医学システムと互換性を持っています。また、柔軟なカスタマイズが可能で、さまざまな解析目的に対応します。
小型かつ迅速: システムはコンパクトで、結果が迅速に得られるため、実験室環境での即時対応やバックログの削減にも役立ちます。
検体が3種類
3種類のサンプルを用いて検査をする「トリプル検査」だから、検査精度が2種類の検体より上がります。母体からのDNAは胎児と母親由来のものが交わっているため、そこから生じる誤差があります。3種類の検体を用いることにより、母親由来ののみのDNAを取得できるのでより安定的、正確な検査を行うことが可能になります。
- お父さんのDNA(頬粘膜)
- お母さんのDNA(頬粘膜)
- 胎児のDNA(母親の採血)
検査箇所の比較
DNA親子鑑定では、通常、短鎖反復配列(Short Tandem Repeat, STR)を用いて親子関係を判定します。STRは、DNAの特定の領域で繰り返される短い塩基配列のことで、個人ごとに異なるパターンを持っているため、親子関係の鑑定に非常に有効です。STR分析は、親子間で遺伝子が50%一致するという遺伝的法則に基づき、親子関係を判定するための標準的な方法です。
STRによる親子鑑定の仕組み
親子鑑定は、子供が両親から半分ずつ遺伝情報を受け継ぐという遺伝学の基本原則に基づいて行われます。STR領域では、子供は父親と母親からそれぞれ1セットのSTRパターンを受け継ぎます。このため、父母それぞれのSTRパターンと子供のSTRパターンを比較し、一致度を確認することで親子関係を高精度で判定します。
出生後の親子鑑定
出生後の親子鑑定では、通常は次のプロセスで行われます
- サンプル採取:父親、母親、子供のDNAサンプルを採取します。口腔内の細胞(頬の内側を擦る綿棒など)を使用するのが一般的で、採取は痛みもなく、簡単に行えます。
- STR分析:採取されたDNAサンプルを検査機関で解析し、STRの特定領域のパターンを比較します。
- 親子関係の判定:解析結果から、子供と父親、母親のSTRパターンが50%一致するかどうかを確認し、親子関係を判定します。親子関係がある場合、99.99%以上の確率で関係を確認することができます。
出生前親子鑑定におけるSTRの利用
出生前親子鑑定でも、STR分析を使用しますが、出生後の鑑定とは異なるプロセスが必要です。胎児のDNAを母親の血液から非侵襲的に採取し、父親候補のDNAと比較します。
- 母親の血液から胎児のDNAを抽出:妊娠10週目以降、母親の血液中には微量の胎児由来のDNAが含まれています。非侵襲的な採血によってこのDNAを採取し、解析に使用します。胎児のDNAは母親のものとは異なるため、胎児と父親の関係を確認できます。
- 父親候補のDNA採取:父親候補のDNAも通常、口腔内の細胞を採取して検査に使用します。
- STR分析:母親の血液から得た胎児のDNAと、父親候補のDNAをSTR分析にかけて比較します。胎児のDNAには父親から受け継がれたSTRパターンが含まれているため、これに基づいて親子関係を判定します。
出生前親子鑑定の利点
- 非侵襲的で安全:母親の血液から胎児のDNAを採取する方法は、母体や胎児に対するリスクが少なく、安全性が高いです。羊水検査や絨毛検査といった侵襲的な方法に比べて、負担が軽減されます。
- 早期に結果が得られる:妊娠10週目以降に検査が可能なため、出産前に父親が誰であるかを知ることができ、法的手続きや生活の準備が早い段階で進められます。
STR分析の高精度
STR分析は非常に信頼性が高く、親子関係がある場合、99.99%以上の確率でそれを確認できます。一方、親子関係がない場合も同様に99%以上の確率でそれを排除できます。この高い精度が、法的な場面や家庭内での確かな証拠として利用される理由の一つです。
出生後と出生前の違い
- サンプル採取の方法:出生後は口腔内細胞を使用しますが、出生前は母親の血液から胎児のDNAを抽出します。
- 侵襲性:出生後の鑑定は非侵襲的ですが、出生前鑑定でも現在は非侵襲的な方法(母体血検査)が主流であり、安全性が高いです。
- 検査のタイミング:出生前は妊娠6週目以降で実施でき、出産を待たずに親子関係を確認できるため、早期の対応が可能です。
検査適応外
双胎児以上の多胎児
Vanishing Twin
双子の胎児の検査は現時点では受け付けておりません。
検査の限界
被験者に一卵性双生児が存在する場合には鑑別することは不可能です。
また、母体のモザイクなどの遺伝子的に複合した事例も少数ながら存在するため、いかなる鑑識においても100%の結果をだすことはできません。
ヒトは2本の染色体を通常持っております。1番から22番までが常染色体とよばれ、それ以外に性染色体があります。全部で46本あります。その一部にその人に特徴的な同じ繰り返しの領域があります。その繰り返しの数が個人個人によって異なります。
たとえばお母さんのある繰り返しが1番染色体では12回と13回だったとします。
同じ場所をお父さんの場合には15回と17回と仮定します。なぜ二つの値があるかというと1番染色体が2本あるからです。この二人から生まれてくる赤ちゃんは
の4パターンしかありません。
それ以外のパターンを検出した場合にはお父さんが異なると診断されます。この回数は一つの遺伝子の場所ごとに十個以上あります。トリプル検査では最低でも22箇所調べます。
つまり少なくても10の27乗以上分の1以下の確率でしか間違えないことになります。
以下です。