親族間のSTRとSNPの一致率(鑑定に重要)

親子鑑定 NIPPT DNA鑑定  親族間 STRとSNP 一致率

STR(短鎖反復配列)とSNP(単一塩基多型)とは

STR(短鎖反復配列)とSNP(単一塩基多型)は、どちらもDNA上の遺伝的マーカーであり、遺伝子解析において重要な役割を果たしますが、異なる特徴と用途があります。

STR(Short Tandem Repeat)

定義: STRは、DNAの特定の場所で数塩基が繰り返される短い配列です。たとえば、AATGが数回繰り返されるようなパターンです。
長さ: 通常、2〜6塩基の繰り返しが10〜100回程度存在します。
用途: STRは、個人ごとの繰り返し数の違いが大きいため、親子鑑定や法医学的な個人識別(DNA指紋など)で広く利用されています。STRは遺伝的多様性が高く、個人特定に有用です。

SNP(Single Nucleotide Polymorphism)


定義: SNPは、DNA配列の1つの塩基(A、T、C、G)の違いが個体間で異なる遺伝的変異です。たとえば、ある個体ではA、別の個体ではTが存在するような1塩基の違いです。
長さ: 単一塩基の変異であるため、STRよりもはるかに短い。
用途: SNPは、遺伝的な病気のリスク評価や集団遺伝学、進化研究でよく利用されます。また、疾患の関連性や祖先解析にも用いられることがあります。

関係STR一致率 (%)SNP一致率 (%)
親子50%50%
兄弟25-50%50%
いとこ12.5%12.5%

STR は、親子関係や兄弟関係の特定に効果的で、一致率は親子で50%兄弟で25〜50%いとこで12.5%程度です。

SNP は、広範囲の親族関係や祖先調査に適しており、親子で50%兄弟で50%いとこで12.5%の一致が見られます。

妊娠6週からできる親子鑑定
周りにバレずにこっそり判定

どちらの手法も血縁関係を確認するのに有効ですが、目的に応じて適切な手法が選ばれます。

兄弟間のSTR(Short Tandem Repeat)の一致率が必ずしも50%ではなく、25%から50%の範囲に収まる理由は、遺伝子が両親からランダムに受け継がれるためです。以下にその詳細を説明します。

STRの遺伝に関して

STRのパターンは、両親のDNAからランダムに選ばれるため、兄弟間で共有されるDNAの割合は変動します。具体的には、以下の理由で一致率が25%から50%の範囲になることが考えられます。

  1. 両親からの遺伝のランダム性:
  • 両親それぞれが2セットの遺伝子(母と父から受け継いだもの)を持っており、子供がどちらの遺伝子を受け継ぐかはランダムです。兄弟が同じ遺伝子を受け継ぐ可能性は確実ではありません。
  • 兄弟が両方とも父親の同じバージョンの遺伝子を受け継ぐ場合もあれば、異なるバージョンの遺伝子を受け継ぐこともあります。
  1. 組み合わせのバリエーション:
  • 兄弟が同じ親から同じSTRマーカーを受け継ぐ場合、50%の一致率になります。しかし、片方の親から異なるバージョンのSTRを受け継ぐことがあるため、一部のマーカーが異なることになり、その結果、一致率が25%程度まで下がることがあります。
  1. 一卵性双生児と二卵性双生児の違い:
  • 一卵性双生児は全く同じDNAを持つため、STRの一致率は100%になります。一方、二卵性双生児や通常の兄弟は、DNAの50%を共有していますが、遺伝子の組み合わせがランダムに選ばれるため、一致率が25%〜50%に変動します。

SNP(Single Nucleotide Polymorphism)の場合、親子間および兄弟間の一致率が概ね50%になる理由は、SNPが単一の塩基(DNAの構成要素)における変異を扱うためであり、遺伝子全体のパターンがより直線的に親から子に伝わるためです。

妊娠6週からできる親子鑑定
周りにバレずにこっそり判定

以下にSNPとSTRの違いに基づいて、SNPが兄弟間で50%の一致率を持つ理由を説明します。

1. SNPの特徴

SNPは、DNAの中で1つの塩基(A、T、C、G)が別の塩基に置き換わっている地点(多型)を調べる方法です。これらのSNPは全体の遺伝情報の中で膨大な数が存在しますが、親から子へと伝わる遺伝情報の一部として比較的単純な形で継承されます。

  • 例えば、父親が持つSNPと母親が持つSNPのうち、どちらか一方が子に伝わるという形で親から子へ引き継がれます。

2. 兄弟間でのSNPの伝わり方

両親から子どもに伝わるSNPは、遺伝子の一部として50%がランダムに引き継がれます。

  • 兄弟間では、SNPの50%が一致する理由は、両親からそれぞれ50%ずつDNAを受け継ぐからです。兄弟姉妹は共通の両親を持つため、理論的には全体の50%が共通する可能性があります。

しかし、SNPのランダム性により、特定のSNPが兄弟間で共有される可能性が高く、ほぼ50%の一致率になります。遺伝子は細かい単位であるSNPを通じて広範に受け継がれ、親子間や兄弟間でほぼ50%の一致が見られます。

3. SNPが50%である理由(対STRとの違い)

SNPの遺伝は、各SNPが独立した変異地点であるため、単純に遺伝します。つまり、個々のSNPはどちらの親から受け継ぐかがランダムに決まり、それが兄弟間で50%一致することが多くなります。

一方、STRは繰り返し配列の長さに基づくため、ランダムな組み合わせの影響が大きくなるので、兄弟間の一致率にばらつきが出やすいのです。

結論

SNPは単一の塩基レベルでの遺伝子変異を扱い、親子間や兄弟間で50%の一致が見られる理由は、遺伝子の50%がそれぞれの親から子に引き継がれるためです。SNPは単純なパターンで継承されるため、兄弟間での一致率が50%程度に安定するのです。

妊娠6週からできる親子鑑定
周りにバレずにこっそり判定

ヒロ・クリニックでのDNA出生前親子鑑定。

ヒロクリニックDNA出生前親子鑑定NIPPT)は、全国のヒロクリニック 直営クリニックで業界最安値でご利用いただけます。この検査は妊娠6週目から提供され、1回の来院で検査が完了するため、必要な時間と労力を最小限に抑えることができます。再検査が必要な場合は無料で実施される。また、5,000万件以上の出生前検査を実施している東京衛生研究所による検査ですので、安心してお受けいただけます。ただし、ご夫婦そろっての受診をお願いしています。そうすることで、最も正確な検査結果を得ることができます。ご興味のある方は、こちらをクリックしてご予約いただくか、お問い合わせください。

記事の監修者