もの忘れ外来
もの忘れ外来
もの忘れ外来とは
問診や検査などによる認年を取ると記憶力が低下し、物事を思い出せなくなってしまうのは避けられないものです。
高齢者の家族と暮らしている人は、その異変にすぐに気づくことでしょう。
「このままでは認知症になってしまうかもしれない」「でもどこに行って検査してもらえばいいのかわからない」。
そんな心配をする人のために、病院などの医療機関には「物忘れ外来」が併設されています。
こんな物忘れありませんか?
記憶があやふや
- 同じことを言ったり聞いたりする。
- 人と会う約束や日時を忘れる。
- 最近の出来事を思い出せない。(食事をとったかどうか覚えていない など)
- 物をなくしたり置き忘れたりする。
- 水道やガス栓の締め忘れが目立つようになった。
- 物の名前が思い出せなくなった。
今まで出来ていたことが出来ない…
- 今まで出来ていた作業がこなせなくなった。
- 簡単な計算の間違いをする。
なぜかやる気が出ない…
- 今まで好きだった物に対して興味、関心がなくなった。
- 服装や身だしなみに気をかけなくなった。
- 日課をしなくなった。
時間や場所がわからなくなる
- 時間や場所の感覚が不確かになった。
- 慣れているところで道に迷った。
性格が変わった
- ささいなことで怒りっぽくなった。
- 以前よりもひどく疑い深くなった。
治療
もの忘れには、年齢による「正常な物忘れ」、
認知症になりやすいとされる「軽い物忘れ」や「病気による物忘れ」があります。
病気による物忘れであっても、早期発見や適切な治療を行うことによって回復するものもあります。
また治療の方法が無いとされてきたアルツハイマー病などでも、適切な薬物選択や生活指導を行うこと、で症状の進行を防げる可能性があります。
長谷川式認知症スケール
長谷川式認知症スケールは、精神科医の長谷川和夫先生によって開発された簡易的な認知機能テストです。
限られた診察時間とスペースで、医師が効率的で公平に認知機能の低下を診断するために開発されました。
日本国内の医療現場では、さまざまな認知機能テストがある中、長谷川式認知症スケールか、ミニメンタルステート検査(MMSE)が多く使われています。
かつては「長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」と呼ばれていましたが、2004年に「痴呆症」から「認知症」に名称変更されたことに伴い、現在の「長谷川式認知症スケール」に改名されました。
長谷川式認知症スケール見当識、記憶など9項目から構成されており、30点満点で、20点以下だった場合、認知症の疑いが高いと言われています。
さらに認知症であるとが確定されている場合は、20点以上で軽度、11~19点の場合は中等度、10点以下であると高度と判定されます。
ミニメンタルステート検査(MMSE)
ミニメンタルステート検査(Mini Mental State Examination)は1975年米国のフォルスタイン夫妻によって考案された検査方法です。
短時間で見当識・記憶力・計算力・言語的能力・図形的能力)を確かめることが可能です。
認知障害を発見したり、認知障害の重症度を測ったり、経過を追って患者の認知機能の変化を追跡したりするために使用されています。
問題は全部で11問を30点満点で採点し、見当識・記憶力・計算力・言語的能力・図形的能力)を確かめます。
世界で幅広く使用されており、認知症の分野では国際的な基準テストとなっています。