循環器内科
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循環器内科について
心臓と血管の健康をサポート
初めてご来院される皆様へ
皆様がスムーズに診察を受けられるよう、努めております。初診の際は、事前にウェブ上で問診表にご記入いただくことをお願いしております。オンラインでの問診表記入にご協力いただければ、待ち時間の短縮に貢献できます。
循環器内科の診療について
循環器内科は、心臓や血管の疾患の診断と治療を専門にする診療科です。心筋梗塞や脳梗塞のリスクを含む病気に対し、患者さんの生活環境や習慣を考慮した治療を行います。高血圧、糖尿病、高脂血症などの患者さんは定期的な診療が推奨されます。
当院では、狭心症、心臓弁膜症、心筋症、不整脈、脳梗塞予備群の診断と治療に必要な検査を提供しています。動悸、息切れ、胸の痛みなどの症状や心電図異常がある方は、ご相談ください。
また健康診断で脂質異常症や心電図、高血圧の指摘がありましたらいつでもご相談ください。
オンライン問診の利点
- 自宅でじっくりと問診内容を考える時間を持てる。
- 記入した内容が直接カルテに転記され、正確性が保たれる。
- メールアドレス登録により、クリニックからの大切なお知らせや変更情報が迅速に届く。
循環器の病気について
循環器内科とは心臓や全身の血管(動脈、静脈)に関わる疾患や病気の診断・治療を行う専門の診療科です。
主に動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞などのリスクについて診断や検査を行い、患者さん個々の生活環境や生活習慣までも考慮して治療やアドバイスを行います。特に高血圧症や糖尿病、高脂血症などの持病をお持ちの方には定期的な当科への診療をお勧めしております。
当院では、狭心症の診断、心臓弁膜症、心筋症の診断、治療に役立つ心臓超音波検査(心エコー検査)、不整脈の診断、脳梗塞予備群のリスクについて診断できる頸動脈超音波検査(頸動脈エコー検査)など、心臓や血管に関わるあらゆる病気やリスクについて適切な検査を行える環境を整えております。
循環器での代表的な疾患
- 高血圧
- 動脈硬化
- 虚血性心疾患
- 狭心症
- 心筋梗塞
- 心臓弁膜症
- 大動脈瘤
- 不整脈
- 閉塞性動脈硬化症
- 肥大型 心筋症
- 拡張型 心筋症
循環器の症状
- 動悸
- めまい
- むくみ
- 呼吸困難
- 息切れ
- 胸痛
- 背部痛
- 不整脈
- 冷や汗がでる
- 脈が飛ぶ
高血圧
高血圧の概要
高血圧は、血圧が正常値よりも高くなる状態を指します。長期間にわたる高血圧は、心疾患や脳血管疾患などのリスクを高める可能性があります。
高血圧の疫学
世界的に見て、成人の約20-30%が高血圧の影響を受けています。日本でも高齢化に伴い、高血圧患者数は増加傾向にあります。
高血圧の原因
高血圧の主な原因には、生活習慣の乱れ、遺伝的要因、ストレス、過剰な塩分摂取などがあります。また、肥満や運動不足も高血圧を引き起こす要因となり得ます。
高血圧の症状
高血圧自体に特有の症状はないことが多いですが、頭痛、めまい、耳鳴り、胸の不快感などが現れることがあります。定期的な血圧測定による早期発見が重要です。
動脈硬化
動脈硬化の概要
動脈硬化は、動脈の壁が厚く硬くなり、弾力性が失われる状態を指します。これにより血流が妨げられ、様々な健康問題を引き起こす可能性があります。
動脈硬化の疫学
動脈硬化は成人に多く見られ、年齢と共にリスクが増加します。生活習慣病と密接に関連しており、特に先進国での発生率が高いことが知られています。
動脈硬化の原因
不健康な食生活、運動不足、喫煙、高血圧、高コレステロールなどが主な原因です。これらの要因は、動脈壁にプラークを形成し、硬化を促進します。
動脈硬化の症状
初期段階では症状が現れにくいですが、進行すると胸痛、息切れ、頭痛、めまい、運動時の疲労感などが見られます。
予防と対策
健康的な食事、定期的な運動、禁煙、ストレス管理が予防に効果的です。また、定期的な健康診断で血圧やコレステロールレベルをチェックすることが大切です。
虚血性心疾患
虚血性心疾患の概要
虚血性心疾患は、心臓への血流が減少し、心筋が十分な酸素を受け取れない状態を指します。これにより、心筋が損傷する可能性があります。
虚血性心疾患の疫学
虚血性心疾患は世界中で最も一般的な心疾患の一つで、特に高齢者に多く見られます。ライフスタイルや遺伝的要因が発症に関連しています。
虚血性心疾患の原因
主な原因は、動脈硬化による冠動脈の狭窄です。喫煙、高血圧、高コレステロール、糖尿病、肥満などがリスク因子として挙げられます。
虚血性心疾患の症状
症状には胸痛(狭心症)、息切れ、倦怠感、不整脈などがあります。症状は活動中やストレス時に顕著になることがあります。
治療と管理
生活習慣の改善、薬物療法、場合によっては手術が必要になることもあります。定期的な医療検査と専門医の指導の下、適切な治療が行われます。
狭心症
狭心症の概要
狭心症は、心臓への血流が一時的に不足することで生じる症状で、胸部に痛みや不快感を引き起こします。通常、心臓に酸素を供給する冠動脈の狭窄が原因です。
狭心症の疫学
狭心症は成人において一般的な心臓疾患の一つであり、特に中高年に多く見られます。生活習慣や遺伝的要因が影響します。
狭心症の原因
狭心症の最も一般的な原因は、冠動脈の動脈硬化です。喫煙、高血圧、高コレステロール、糖尿病、肥満がリスク因子です。
狭心症の症状
症状には、胸の圧迫感や痛み、息切れ、胸焼け様の感覚、倦怠感が含まれます。症状は通常、運動やストレス時に悪化します。
治療と管理
生活習慣の改善、薬物療法、必要に応じて冠動脈バイパス手術やステント留置が行われます。定期的なフォローアップと専門医の指導が重要です。
心筋梗塞
心筋梗塞の概要
心筋梗塞は、心臓の筋肉に血液が十分に届かなくなる状態で、これが心筋の損傷や死滅を引き起こします。一般に、冠動脈の閉塞が主な原因です。
心筋梗塞の疫学
心筋梗塞は、世界中で重要な健康問題となっており、特に中高年の男性に多く見られます。しかし、女性や若年層でも発症することがあります。
心筋梗塞の原因
主な原因は、動脈硬化による冠動脈の狭窄や閉塞です。喫煙、高血圧、高コレステロール、糖尿病、肥満、ストレスがリスク因子とされます。
心筋梗塞の症状
典型的な症状には、胸の痛みや圧迫感、息切れ、冷汗、吐き気などがあります。症状は突然現れることが多く、時には無症状の場合もあります。典型的な症状には、胸の痛みや圧迫感、息切れ、冷汗、吐き気などがあります。
治療と管理
治療には、緊急の薬物療法、冠動脈の再開通処置、生活習慣の改善が含まれます。心筋梗塞後のリハビリテーションと定期的な医療フォローアップも重要です。
心臓弁膜症
心臓弁膜症の概要
心臓弁膜症は、心臓の弁の機能障害により血流が妨げられる状態です。弁の開きが悪くなり出口が狭くなる「狭窄」や、弁がしっかりと閉じなくなり血流が逆流してしまう「閉鎖不全」があります。
心臓弁膜症の疫学
心臓弁膜症は、全年齢層にわたって発症する可能性がありますが、特に高齢者に多い疾患です。また、リウマチ熱の既往歴がある地域では、若年層でも見られます。
心臓弁膜症の原因
加齢、リウマチ熱、先天性の心疾患、心筋症、感染症などが原因となることがあります。生活習慣病が関連することもあります。
心臓弁膜症の症状
症状には、息切れ、倦怠感、胸痛、不整脈、脚のむくみなどがあります。症状の進行はゆっくりとしたものであることが多いです。
治療と管理
治療は症状と弁膜症の種類によって異なります。薬物療法、生活習慣の改善、必要に応じて弁の手術や置換が行われます。
大動脈瘤
大動脈瘤の概要
大動脈瘤は、体の主要な血管である大動脈の壁が弱くなり、膨らむ状態です。瘤が破裂すると、重大な内出血を引き起こすことがあります。
大動脈瘤の疫学
大動脈瘤は、特に中高年の男性に多く見られます。高血圧や動脈硬化がリスク要因として関連しています。
大動脈瘤の原因
原因には、高血圧、動脈硬化、遺伝的要因、喫煙などがあります。これらの要因が大動脈の壁を弱め、瘤を形成する可能性があります。
大動脈瘤の症状
多くの場合、症状がないか、非常に軽微です。しかし、瘤が大きくなると胸痛や背中の痛みが発生することがあります。
治療と管理
治療には監視、薬物療法、手術が含まれます。瘤のサイズや成長速度、患者さんの全体的な健康状態に応じて治療法が決定されます。
不整脈
不整脈の概要
不整脈は、心臓の拍動が早すぎる、遅すぎる、または不規則なリズムを示す状態です。多くの場合、生命に危険はありませんが、「致死性不整脈-ブルガダ症候群」通称「ぽっくり病」といった突然死を招く危険な症状の可能性もあり、症状や原因によっては治療が必要です。
不整脈の疫学
不整脈は、年齢とともに増加する傾向がありますが、若年者にも発生します。生活習慣や他の心臓病の有無が影響することが多いです。
不整脈の原因
高血圧、心臓病、甲状腺機能異常、ストレス、過剰なカフェインやアルコール摂取などが原因となることがあります。
不整脈の症状
症状には動悸、胸の痛み、めまい、息切れ、疲労感などがあります。場合によっては、症状がほとんどまたは全くないこともあります。
治療と管理
治療には生活習慣の改善、薬物療法、心臓ペースメーカーの使用、心臓アブレーションなどがあります。症状と原因に基づいて適切な治療法が選択されます。また、当院では突然死を招く「ぽっくり病」の遺伝子検査ができるキットを販売しております。
閉塞性動脈硬化症
閉塞性動脈硬化症の概要
閉塞性動脈硬化症は、動脈内のプラーク蓄積により血管が狭窄または閉塞し、血流が妨げられる病状です。主に下肢に影響を及ぼすことが多いです。
閉塞性動脈硬化症の疫学
特に中高年の男性に多く見られ、喫煙、高血圧、高コレステロール、糖尿病が主要なリスク要因です。
閉塞性動脈硬化症の原因
高脂血症、高血圧、糖尿病、喫煙などが動脈の硬化や閉塞を引き起こす主な要因です。
閉塞性動脈硬化症の症状
症状には歩行時の脚痛(間欠性跛行)、冷感、色素変化、傷の治りの悪さなどがあります。
治療と管理
治療には薬物療法、運動療法、場合によっては血管形成術やバイパス手術が行われます。生活習慣の改善も重要です。
肥大型 心筋症
肥大型 心筋症の概要
肥大型心筋症(HCM)は、心臓の心筋が異常に厚くなる遺伝性の疾患で、特に左室の壁に肥厚が見られます。
肥大型 心筋症の疫学
HCMは一般人口の約0.2%に影響し、遺伝的要因が大きい病気です。
肥大型 心筋症の原因
遺伝子変異が主な原因で、特定の遺伝子変異が心筋の構造や機能に影響を及ぼします。
肥大型 心筋症の症状
症状は個人差が大きく、無症状の人もいますが、息切れ、胸痛、めまい、失神などがあります。
肥大型 心筋症の治療と管理
治療には薬物療法、生活習慣の改善、場合によっては外科手術が選択されます。
拡張型 心筋症
病名の概要
拡張型心筋症は心臓の心室が正常以上に拡大し、心臓のポンプ機能が低下する疾患です。
病名の疫学
成人に多く見られ、特に中高年男性に発症しやすいが、全年齢層での発症が確認されています。
病名の原因
遺伝的要因、高血圧、ウイルス感染、アルコール摂取などが原因とされています。
病名の原因病名の症状
息切れ、疲労感、足のむくみ、頻脈などが主な症状です。
治療と管理
生活習慣の改善、薬物療法、心臓再同期療法、重症化した場合は心臓移植が選択されることもあります。
代表的な循環器の遺伝子疾患
循環器の遺伝子疾患には、心臓、血管、血液に関連するさまざまな疾患があります。以下に有名な10個の循環器遺伝子疾患を挙げ、それぞれについて概要、疫学、原因、症状、治療について説明します。
1. マルファン症候群
概要:結合組織の異常を特徴とする遺伝性疾患。心血管系における主な合併症は大動脈瘤です。
疫学:5,000~10,000人に1人の割合で発症。
原因:FBN1遺伝子の変異。
症状:長身、蜘蛛指、胸骨の変形、眼の異常(レンズ脱臼)、心臓血管の異常など。
治療:症状に応じた対症療法。大動脈瘤の監視と手術的介入が重要。
2. ロンガーQT症候群
概要:心電図のQT間隔の延長を特徴とする遺伝性の心臓疾患。突然の意識喪失や心停止を引き起こすリスクがあります。
疫学:約2,000人に1人の割合で発症。
原因:複数の遺伝子変異(KCNQ1、KCNH2など)。
症状:不整脈、失神、突然死。
治療:ベータ遮断薬の投与、ICD(埋め込み型除細動器)の装着、生活習慣の調整。
3. ファブリー病
概要:GLA遺伝子の変異による酵素α-ガラクトシダーゼAの欠乏により、脂質が体内に蓄積する代謝性疾患。
疫学:男性40,000~60,000人に1人が発症。
原因:X連鎖遺伝。
症状:末梢神経の痛み、皮膚の発疹、腎不全、心筋症など。
治療:酵素補充療法、対症療法。
家族性高コレステロール血症
概要:LDLコレステロールのクリアランスが不十分で、血中のLDLコレステロールレベルが異常に高い状態。
疫学:200~500人に1人の割合で発症。
原因:LDL受容体遺伝子の変異。
症状:早期の心血管疾患、キサントーマの形成。
治療:スタチンによる薬物療法、生活習慣の改善。
5. ブルガダ症候群
概要:心電図上で特異なるST上昇を示す遺伝性の心疾患で、突然の心停止のリスクがあります。
疫学:一般人口の約0.1〜0.5%に影響。
原因:SCN5A遺伝子の変異が主な原因の一つ。
症状:多くは無症状だが、心室細動や突然死を引き起こすことがある。
治療:リスクが高い患者にはICD(埋め込み型除細動器)の装着、特定の薬物を避ける、場合によっては電気生理学的試験。
6. シャルコー・マリー・トゥース病
概要:末梢神経の遺伝性疾患で、筋力の低下と筋萎縮を引き起こす。
疫学:2,500人に1人の割合で発症。
原因:複数の遺伝子変異が関与(PMP22、MPZ、GJB1など)。
症状:脚と腕の筋力低下、筋萎縮、足の変形。
治療:症状に応じた対症療法、理学療法、補装具の使用。
7. ファンコニ貧血
概要:骨髄の障害が特徴で、骨髄が血液細胞を十分に生産できない遺伝性の疾患。
疫学:13万〜16万人に1人の割合で発症。
原因:複数の遺伝子変異が関与(FANCA、FANCC、FANCGなど)。
症状:低血球症、生殖器の異常、皮膚の変化、発がんリスクの増加。
治療:骨髄移植、成長因子の投与、対症療法。
8. アンドロジェン不応症症候群
概要:男性ホルモンの受容体に異常があるために、男性ホルモンの作用が十分に発揮されない遺伝性疾患。
疫学:男児の約2,000〜5,000人に1人。
原因:AR遺伝子の変異。
症状:女性的な体つき、内性器の発達不全。
治療:ホルモン補充療法、外性器の手術的修正。
9. 無βリポ蛋白血症
概要:低密度リポ蛋白(LDL)がほとんどまたは全く存在しない遺伝性疾患。
疫学:非常に稀。
原因:MTTP遺伝子の変異。
症状:肝脂肪、腹部の膨満感、脂肪便、脂肪溶解性ビタミンの欠乏。
治療:低脂肪食、脂肪溶解性ビタミンの補給、場合によっては薬物療法。
10. ホモシスチン尿症
概要:ホモシスチンとメチオニンの代謝異常により、血中および尿中にホモシスチンが異常に蓄積する遺伝性疾患。
疫学:20万人に1人の割合で発症。
原因:主にMTHFR遺伝子の変異。
症状:知的障害、視覚障害、骨の異常、血管の異常(血栓形成のリスク増加)。
治療:ビタミンB6、B12、葉酸の補給、場合によってはメチオニン制限食。
遺伝子疾患は、その原因、症状、治療方法が様々です。遺伝性疾患の診断と治療は、遺伝子検査や専門医による評価が重要となります。また、家族歴の確認や遺伝カウンセリングも、遺伝性疾患の管理において重要な役割を果たします。
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