この記事の概要
植毛手術中の体位は、手術の種類や手術箇所に応じて異なります。以下に、主要な植毛手術方法(FUT法、FUE法、DHI法)で一般的に使用される体位について説明します。
FUT法(Follicular Unit Transplantation)の体位
ドナー部位の採取時:
- 伏臥位(うつ伏せ)または座位: ドナー部位(通常は後頭部)から皮膚の帯状片を切り取る際、患者は手術台にうつ伏せになるか、前傾姿勢で座ります。この体位は、ドナー部位へのアクセスを容易にし、正確な切開を可能にします。
移植時:
FUE法(Follicular Unit Extraction)の体位
毛包の採取時:
- 伏臥位(うつ伏せ)または半伏臥位: 毛包を一つずつ採取するため、患者はうつ伏せになるか、背もたれを少し前に倒した状態で座ります。この体位は、後頭部や側頭部の毛包にアクセスしやすくするためです。
移植時:
- 仰臥位(あお向け)または半座位: 移植部位への毛包の植え付け時には、患者は仰向けになるか、背もたれを少し起こした状態で座ります。これにより、医師が正確に毛包を植え付けることができます。
DHI法(Direct Hair Implantation)の体位
毛包の採取時:
- 伏臥位(うつ伏せ)または半伏臥位: FUE法と同様に、毛包を採取する際にはうつ伏せまたは半伏臥位で行います。
移植時:
- 仰臥位(あお向け)または半座位: 特殊なペン型デバイスを使用して毛包を直接植え付けるため、患者は仰向けになるか、半座位で手術を受けます。この体位は、移植部位の正確な操作を可能にします。
まとめ
植毛手術中の体位は、手術の段階や部位に応じて異なりますが、一般的には以下のように設定されます:
- 伏臥位または座位:ドナー部位の毛包を採取する際に使用。
- 仰臥位または半座位:移植部位に毛包を植え付ける際に使用。
これらの体位は、手術の正確性と効率性を高め、患者の快適さを確保するために選ばれます。
参考文献
- Healthline: Hair Transplant
- WebMD: Hair Transplant
- American Society of Plastic Surgeons: Hair Transplantation
- Mayo Clinic: Hair Transplant