植毛における「1000株」とは

ひじきアタマ

この記事の概要

このコラム記事では、植毛における「1000株」の意味とその効果について説明しています。1000株は、通常1株に1〜4本の毛髪を含む毛根ユニットの数を指し、概ね2000~2500本の毛髪が移植されます。M字部分や生え際など狭い範囲のカバーに適しており、自然な仕上がりが期待できますが、広範囲の薄毛には密度が不足する可能性もあります。また、施術の効果や価格、術後の経過についても触れています。

はじめに

植毛を検討している方にとって、「1000株」という数字が具体的にどのような意味を持つのか疑問に感じることが多いでしょう。本記事では、植毛における「1000株」がどれくらいの効果をもたらすのか、どのような範囲をカバーできるのか、そしてその費用や効果の持続性について詳しく解説します。

1. 「1000株」とは?

植毛における「1株」または「1グラフト」は、通常1〜4本の毛髪が含まれている毛根ユニットを指します。1000株の植毛では、1株に平均2〜3本の毛髪が含まれていることが多いため、概ね2000〜2500本の毛髪が移植されます。



1.1 株数と毛髪本数の関係

  • 1株=1〜4本の毛髪
  • 1000株=2000〜2500本の毛髪移植

2. 1000株でカバーできる範囲

植毛の効果は、頭皮の状態や希望する密度によって異なりますが、一般的に1000株でカバーできる範囲は次の通りです。

2.1 M字部分や生え際

1000株は、額の生え際やM字型の薄毛の改善に適しています。

  • カバー面積:約20〜30平方センチメートル程度
  • 期待できる仕上がり:高密度な自然な見た目、額のラインを調整する場合に最適

2.2 頭頂部の薄毛(中程度の場合)

頭頂部(つむじ周辺)の薄毛が中程度の場合も、1000株は効果を発揮します。

  • カバー面積:約30〜40平方センチメートル
  • 密度の目安:1平方センチメートルあたり約30〜40本の毛髪がカバー可能



2.3 広範囲の薄毛の場合

広範囲の薄毛に対しては、1000株では密度が不足することが多いため、追加の施術が必要です。

  • カバー面積:50平方センチメートル以上の範囲では、薄く見える可能性があります
  • 推奨される株数:広範囲の場合、2000〜3000株以上を検討するのが望ましい

3. 施術方法と効果の見え方

3.1 FUE法とFUT法

植毛の施術方法には、FUE法(Follicular Unit Extraction)とFUT法(Follicular Unit Transplantation)の2種類があります。

  • FUE法:FUE法は、特殊なパンチを使用して頭皮から毛根ユニット(グラフト)を一つずつ採取する方法です。
  • メリット
    • 傷跡が目立ちにくい(点状の傷が散在するため、短髪でも目立たない)
    • 回復が比較的早い
    • ドナー部位の引き攣れがない
  • デメリット
    • 採取できる株数に制限があり、大量の移植には時間がかかる
    • 手術時間が長くなる場合がある
    • 施術者の技術によって仕上がりに差が出る
  • FUT法:後頭部から皮膚を帯状に切り取り、毛根を採取する方法。密度が高い仕上がりが期待できます



ヘアドネーション用にまとめた髪の毛
  • メリット
    • 一度に多くの株数を採取できる
    • 密度の高い仕上がりが期待できる
    • 採取したグラフトの生着率が高い
  • デメリット
    • 帯状の傷が残る可能性がある(特に短髪では目立ちやすい)
    • 回復に時間がかかる
    • 皮膚の引き攣れを感じることがある

3.2 効果が現れるまでの期間

  • 3〜6ヶ月植毛後、一度毛が抜け落ちます(シェディング期)
  • 6〜12ヶ月:新しい毛が成長し、最終的な結果が見える



4. 価格と費用対効果

1000株の植毛の費用は、クリニックや技術によって異なりますが、一般的には50万円〜100万円程度が相場です。

4.1 費用の内訳

  • 施術方法:FUE法は1株あたり500〜1000円、FUT法は1株あたり400〜800円程度です。
  • クリニックの立地:都市部の有名クリニックでは料金が高くなる傾向があります。
  • 医師の経験と技術:経験豊富な専門医が施術を行う場合、費用は高めです。
  • 術後のメンテナンス:育毛剤、シャンプー、内服薬(フィナステリドやデュタステリドなど)の費用が別途かかります。
  • カウンセリング料:初回カウンセリングが無料のクリニックもありますが、数千円〜数万円の費用がかかることもあります。

4.2 コストパフォーマンス

少ない範囲を高密度でカバーしたい場合、1000株は費用対効果の高い選択肢となります。しかし、広範囲をカバーする場合は、追加の施術が必要になることもあります。



5. 医師の経験と技術力を確認する方法

5.1 クリニックの症例数を確認する

  • 公式サイトやカウンセリング時に、医師がこれまでに担当した植毛の症例数を確認しましょう。
  • 特に「1000株」「2000株」など具体的な症例写真やビフォーアフターを提示してもらうと良いです。

5.2 医師の経歴や資格を確認する

  • 医師のプロフィールに記載されている「学歴」「所属学会」「資格」などをチェックします。
  • 日本皮膚科学会や日本形成外科学会に所属している場合、専門的な知識が期待できます。

5.3 評判や口コミを調べる

  • 実際に施術を受けた人の口コミサイトやレビューを確認しましょう。
  • Googleレビューや美容医療専用の口コミサイト(例:トリビューなど)も参考になります。



5.4 カウンセリング時の対応を確認する

  • 医師が実際にカウンセリングを行うかどうかも重要です。
  • 質問に対して分かりやすく、かつ専門的に説明してくれるかを確認します。

5.5 学会発表や論文を確認する

  • 公式サイトや学会のウェブサイトで、医師が発表している学術論文やセミナーでの講演実績を確認できます。

6. 研究結果とエビデンス

複数の臨床研究により、植毛の効果と安全性が確認されています。

  • Journal of Dermatologic Surgery では、FUE法による植毛で90%以上の毛髪定着率が報告されています。
  • International Society of Hair Restoration Surgery (ISHRS) の調査によると、FUT法とFUE法の両方で、約85〜95%の移植毛が定着し、長期的な効果が得られるとされています。
  • American Hair Loss Association も、植毛は特に男性型脱毛症(AGA)の治療において高い有効性を示していると述べています。
  • 最新の研究では、植毛手術後の適切なケア(ミノキシジルやフィナステリドの併用)が、毛髪の成長率を最大30%向上させることが示されています。



7. 結論

1000株の植毛は、M字部分や生え際など狭い範囲の薄毛には非常に効果的です。高密度な仕上がりが期待できるため、自然な見た目を実現できます。

また、施術方法や医師の技術によっても仕上がりが大きく変わるため、信頼できるクリニックと医師を選ぶことが成功の鍵です。植毛は一度の施術で完了する場合もありますが、広範囲の薄毛の場合は複数回の施術が必要なこともあります。

カウンセリングを通して、自分の希望や薄毛の進行度に合った最適なプランを提案してもらいましょう。特に医師の経験や実績を確認することで、より満足度の高い結果が得られるでしょう。

植毛を検討している方へ

植毛を検討している方は、まず自身の頭皮の状態や薄毛の進行度を正確に評価してもらうことが重要です。カウンセリングでは、専門の医師に希望する仕上がりや予算について率直に相談することが推奨されます。また、クリニックや医師を選ぶ際には、症例写真やビフォーアフターの実績、使用されている技術や設備、医師の経験を確認することが大切です。口コミや評判も参考にして、信頼できるクリニックを選びましょう。

記事の監修者


監修医師

岡 博史 先生

CAPラボディレクター

慶應義塾大学 医学部 卒業

医学博士

皮膚科専門医

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