この記事の概要
タダラフィルは、勃起不全(ED)の治療や、前立腺肥大症に伴う排尿障害、肺動脈性高血圧の治療などに使われる薬です。この薬を服用する際には、特定の薬との併用や注意点があります。以下はタダラフィルと一緒に服用してはいけない薬や、服用中に気をつけるべき点です。
一緒に飲んではいけない薬
硝酸薬(ニトログリセリンなど)
硝酸薬は、狭心症などの治療に使われます。タダラフィルと硝酸薬を併用すると、血圧が急激に低下し、危険な状態になる可能性があります。特に、ニトログリセリン、イソソルビド二硝酸、アミルニトライトなどの薬が該当します。
リオシグアト(肺動脈性高血圧の治療薬)
リオシグアトとタダラフィルを併用すると、血圧が著しく低下する可能性があるため、併用は避けるべきです。
アルファ遮断薬
高血圧や前立腺肥大症の治療に使われるアルファ遮断薬(ドキサゾシン、タムスロシンなど)との併用は、血圧が急激に低下するリスクがあります。医師の指示がない限り、これらの薬との併用は避けるか、慎重に行う必要があります。
一部の抗真菌薬や抗ウイルス薬
ケトコナゾールやリトナビルなど、一部の抗真菌薬やHIV治療薬は、タダラフィルの分解を遅らせ、血中濃度を高めるため、注意が必要です。これらの薬と併用する場合は、医師に相談してください。
服用中に気をつけること
アルコール摂取
アルコールを多量に摂取すると、血圧が下がることがあり、めまいや頭痛を引き起こす可能性があります。タダラフィル服用中は、アルコールの過剰摂取を避けるべきです。
グレープフルーツジュース
グレープフルーツジュースはタダラフィルの分解を遅くし、血中濃度を高めてしまうことがあります。これにより、副作用が強く出る可能性があるため、服用中はグレープフルーツの摂取を避けることが推奨されます。
持続する勃起(プリアピズム)
4時間以上持続する勃起が起きた場合は、緊急の医療処置が必要です。プリアピズムは治療が遅れると、恒久的な勃起機能障害につながる可能性があります。
視覚や聴覚の変化
服用後に視覚や聴覚に異常を感じた場合、特に突然の視力低下や失明、聴力の低下があれば、すぐに医師の診察を受ける必要があります。
まとめ
タダラフィルを服用中は、特定の薬(特に硝酸薬やアルファ遮断薬など)との併用を避けることが重要です。また、アルコールやグレープフルーツジュースに注意し、持続する勃起や視覚・聴覚の異常があればすぐに医師に相談してください。服用する前には、必ず医師や薬剤師に相談し、自分の持病や他の薬との相互作用を確認することが大切です。