早漏の治療について

早漏の治療について 医者とナース

この記事の概要

早漏の治療には、身体的および心理的な要因を考慮したさまざまな方法があり、個々の症状や原因に応じた治療法が選択されます。以下に、早漏治療の主なアプローチを詳しく説明します。

1. 薬物療法

a. ダポキセチン(Priligy)

ダポキセチンは、早漏の治療に特化したSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)で、日本でも「プリリジー(Priligy)」という名前で処方されています。この薬は、射精を遅らせる効果があり、性交の1〜3時間前に服用します。主な効果として、射精までの時間を延ばし、コントロールを向上させることが期待されます。

  • メリット: 即効性があり、効果を実感しやすい。
  • 副作用: 頭痛、めまい、吐き気などが発生する場合がありますが、通常は軽度です。

b. 局所麻酔薬

局所麻酔薬(クリームやスプレー)は、陰茎の感度を低下させることで射精を遅らせる効果があります。これにより、射精までの時間を延ばし、感度過敏による早漏を防ぐことができます。

  • メリット: 簡単に使用でき、即効性がある。
  • デメリット: パートナーにも麻酔の影響が及ぶ可能性があるため、使用後に十分に洗い流す必要があります。

c. SSRI抗うつ薬(持続使用タイプ)

早漏の治療として、SSRI抗うつ薬が少量で長期間使用されることもあります。これには、セロトニンの作用を調整することで、射精を遅らせる効果があります。ただし、この場合、薬は定期的に服用する必要があり、即効性のある治療とは異なります。

  • メリット: 長期的な改善が期待できる。
  • 副作用: 性欲減退や射精困難などが起こることがあり、使用には医師の指導が必要です。

2. 行動療法

a. スタート・ストップ法

スタート・ストップ法は、射精しそうになったタイミングで刺激を一時的に止め、射精感が落ち着くのを待つというテクニックです。これを繰り返すことで、射精をコントロールする能力が向上します。

  • メリット: 特別な道具や薬を使わず、日常の性行為やマスターベーションで実践できる。
  • デメリット: 自己コントロールが必要であり、効果が出るまでに時間がかかる場合があります。

b. スクイーズ法

スクイーズ法は、射精感を感じたら、陰茎の亀頭下部を強く握ることで射精を抑制する方法です。これにより、感度を一時的に低下させ、射精をコントロールします。

  • メリット: パートナーと一緒に練習することで、性行為の改善に役立ちます。
  • デメリット: 同じく自己コントロールが必要で、時間がかかる場合があります。

3. カウンセリングや心理療法

心理的な要因が早漏の原因となっている場合、カウンセリングや心理療法が有効です。過去の性的なトラウマや、性行為に対する不安、プレッシャーが原因で早漏が発生していることがあります。専門のセラピストやカウンセラーとのセッションを通じて、これらの問題を解決することが目指されます。

  • メリット: 根本的な心理的問題を解決し、長期的な改善が期待できる。
  • デメリット: 効果が出るまでに時間がかかることがある。
気分爽快な男性

4. 生活習慣の改善

生活習慣の改善も、早漏の治療に役立ちます。ストレス、睡眠不足、飲酒、喫煙などが早漏のリスクを高めることがあります。以下のような改善が、性機能の向上に寄与します。

  • 運動: 定期的な運動は、ストレスを軽減し、性機能を向上させます。特に有酸素運動や筋トレが効果的です。
  • 食事: バランスの取れた食事、特に亜鉛やビタミンDを含む食品が性機能に良い影響を与えることが知られています。
  • 禁煙・節酒: タバコやアルコールは性機能に悪影響を与えるため、早漏の改善のためには控えることが推奨されます。

5. パートナーとのコミュニケーション

早漏に悩む多くの男性は、パートナーにその悩みを伝えにくいと感じることがありますが、パートナーとオープンに話し合うことは、問題解決のための重要なステップです。性行為中にプレッシャーを感じることが早漏の原因になる場合、パートナーと協力して、リラックスできる雰囲気を作ることが大切です。

  • パートナーと共に対策を考える: パートナーと話し合い、行動療法や新しい性行為のパターンを試してみることが早漏改善につながることがあります。
  • 理解とサポート: パートナーが悩みを理解し、サポートしてくれることで、男性のプレッシャーや不安が軽減され、結果的に改善することがあります。

6. 手術治療

極端な感度過敏が原因で早漏が治らない場合、手術による治療が選択されることもあります。亀頭の感覚を低下させるための包皮切除や、陰茎の神経を部分的に切除する手術が行われることがあります。ただし、手術は最終手段であり、一般的には薬物療法や行動療法が先に試されます。

結論

早漏の治療には、薬物療法や行動療法、カウンセリング、生活習慣の改善など、さまざまな選択肢があります。どの治療法が最適かは、個々の症状や原因に応じて異なりますが、ほとんどのケースで改善が期待できます。重要なのは、パートナーとのコミュニケーションを大切にし、専門の医師やカウンセラーに相談して適切な治療法を見つけることです。早めの治療で、性行為の満足度や自信を取り戻すことが可能です。

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