顔の黒いシミの症状・原因や治療法・予防法

顔の黒いシミ

当記事では顔の黒いシミについて理解を深められるような内容をお送りしています。顔の黒いシミで悩んでいる方・不安な方は当記事の内容を参考に予防・治療をしていただければと思います。手遅れになる前に治療・予防を意識して徹底しましょう。

目次

顔にできる黒いシミは対策をしなければ防ぐことができません。

そして、シミとはいつの間にかできているものであり、シミが目立つまでの時間も非常に長いので発見が遅れてしまうのです。

上記のように予防が手遅れになってしまった場合にはできるだけ早急に治療するよう心がけてください。

春から秋に向けた季節、紫外線は容赦なく私たちの肌に降り注ぎ、シミの素は嫌でも作られていきます。また、シミの原因は紫外線だけでなく、代謝やホルモンバランスとも密接に関わっているのです。

一口にシミといっても、様々な種類があります。

当記事ではシミの中でも、顔に現れる“黒いシミ”について、その症状と原因、治療法・予防法について解説します。

理解を深めれば、シミを防ぐことができるのはもちろんのこと、適切な治療法をご自身で考えることもできるでしょう。

手遅れになる前に治療・予防を徹底してください。

顔の黒いシミの症状

黒いシミ(黒色メラニン)は、多くの場合、皮膚の浅い部分(表皮の基底層と呼ばれる部分)に存在しています。

茶や黒みがかった色調のシミ・そばかすは、皮膚の比較的浅い部分にある黒色メラニンが原因だと言われています。

このタイプのシミ(黒色メラニン)は肌の代謝“ターンオーバー”が正常に行われることによって、外に押し出され、色がだんだん薄くなり、消えていきます。

逆にターンオーバーのサイクルが乱れる、あるいは、紫外線を極度に浴び過ぎてしまうと、黒色メラニンの生成と排出のバランスが崩れ、肌に長く残るシミ・そばかすの原因となってしまうのです。

※メラニンとは、肌や毛髪、瞳の色を作る色素のこと。シミの原因だと嫌悪されますが、実は紫外線によるダメージから肌を守ってくれる大切な色素でもあります。

シミとあざの違い

生まれつきあるものを「あざ」、年齢を重ねるとともに増えてくるものを「しみ」と呼びます。一般的には、大人のシミは「老人性色素斑」、または「肝斑」を指すことがほとんどです。

あざの例で言えば、蒙古斑のように自然と消えていくもの(稀に成人でも残っていることがあります。)や、ほくろ が代表的です。

一方、シミは生活習慣やホルモンバランスが乱れることによって起こる現象で、日々のケアを正しく行うことで防ぐことができると言えます。

顔の黒いシミの原因

では、どのようにして黒いシミができてしまうのでしょうか。

紫外線や炎症などの外部刺激が肌に起こると、皮膚を守ろうとする防御機能“メラノサイト”が活性化し、メラニンが生成されます。

通常だと、肌表面にメラニン(シミ)が現れても、ターンオーバーにより垢となって排出されます。

ですが、外部刺激を過度に受けると、黒色メラニンが過剰に生成され、増えすぎてしまった黒色メラニンの排出が間に合わず、シミとなって肌表面に露出してしまうのです。

その結果シミがそのまま残り続けてしまうのです。

シミの種類

先ほども言いましたように、一口にシミと言いましても様々な種類があります。

以下では代表的なシミをご紹介します。

  • 老人性色素斑

紫外線が原因となってできるシミで、境界がはっきりとした褐色、または黒色をしたシミで、米粒くらいの大きさから数センチのものまで大きさは様々です。

頬骨や手の甲など、紫外線のあたりやすい部分にできやすく、主に中年以降、早い方では20代から出現します。

  • 雀卵斑(じゃくらんはん)

ソバカスのことです。遺伝的要因が強いものですが、紫外線により悪化する場合があります。直径3~5ミリの小さな茶色の斑点が頬や鼻の周りに多く見られます。

  • 肝斑

地図のような形状をしているのが特徴で、頬骨あたりや、鼻の下、額、口のまわりなどに左右対称にできてしまうシミです。

女性ホルモンが大きく関係していると言われており、主に30~40代に多く発症したり、妊娠中やピルの服用中などにできやすいシミと言われています。

  • 炎症後の色素沈着

年齢とは関係なく、化粧によるかぶれ、火傷、ニキビといった皮膚の炎症が原因となってできてしまうシミです。

紫外線を浴びることで更に悪化してしまうケースもあります。

悪性黒色腫

悪性黒色腫とは、皮膚癌の一つで一般的には「 ほくろ」などが悪性化した腫瘍だと考えられています。

悪性黒色腫はメラノーマと呼ばれることもあります。

他の癌と同じく早期発見が何よりも大切です。おかしいと思うほくろがあれば、すぐに当院に相談しましょう。

見分ける方法の一つとして、ABCDEと言われている特徴が多く当てはまるほど悪性黒色腫の可能性が高いと言われています。少しでも気になった方はためらわず調べてください。

基底細胞癌

基底細胞癌も皮膚癌の一種で、7割以上が顔面や顔の周りに症状が現れます。基底細胞癌は通常のほくろと見分けがつきにくく、長い年月をかけて大きくなり、腫瘤になります。

症状が進むと、基底細胞癌の中心部は陥没し、かさぶたが繰り返しできやすいです。

基本的に痛みや痒みなどはないといわれています。

はっきりとした原因はわかっていませんが、紫外線や外傷などの可能性が高いと見られていますので、通常のシミ対策を怠らないよう気をつけましょう。

脂漏性角化症

脂漏性角化症は原因不明のイボの一種です。顔面だけでなく皮膚のどこにでもできますが、よく見られるのが体幹やこめかみです。

お年寄りの方に多く見られヒリヒリしたり、痒みを伴いますが、特に害はなく過度に心配する必要はありません。

もちろん、切除することは可能です。切除せる場合は「凍結療法」「炭酸ガスレーザー」が適しています。気になる方はご気軽に相談してみましょう。

予防法

どんなに美しい素肌でも、予防せずこのまま放っておくと、気づいた時に多くのシミが残ってしまっている可能性があります。

この記事を読んでくださっている方の中には既にシミに悩んでいる方も少なくないはずです。

シミ一つない肌を手に入れるのは難しいかもしれませんが、正しい知識とケアでこれ以上シミを増やさない、今あるシミを目立たなくしていくことは十分に可能なのです。

これ以上シミを増やさないためにまずはこの4つを意識して生活していきましょう。

1. 365日、紫外線対策

なんといっても一番大事なのはUV対策です。あらゆるシミは紫外線によって悪化します。

特に春~夏にかけて紫外線は強く降り注ぎますが、曇りや秋冬、一年を通して、日々私たちの元へ届いているです。特に4月下旬ぐらいから紫外線は強くなってきますので、GWの頃の紫外線は要注意です。

日焼け止めだけでなく、日傘やつば広の防止、アームカバーなどを用いて、皮膚に届く紫外線を出来る限り少なくしましょう。

日焼け止めは、SPの数値が高いほど、PAの+が多ければ多いほど、紫外線カット力が強いといわれていますが、一概にそうともいえません。SFP1に対してUVBは20分間のプロテクト効果があるといわれています。数字が大きいもののほうが長持ちすると思われがちですが、2時間毎に塗り直すことが必要です。ウォータープルーフとうたってあっても、肌を触ることによって日焼け止めは落ちてしまいます。外出時は特に2時間毎の再塗布が必要です。

また、数値が高いものは刺激も強いことが多いので、その人の肌質に合わせたものを使用することが重要です。

2. ビタミンC、A、E、L-システインを意識する

血行促進や抗酸化作用のある肌に良い栄養を日々の食事でバランス良く摂りましょう。

以下で効果的な栄養素が入っている食事や作用をご紹介します。

  • ビタミンC:シミに効く代表的な栄養素。黒色メラニンの生成を抑制するとともに、色が濃くなってしまった黒いシミを元に戻す作用があります。

【食材】パプリカ、ブロッコリー、かぼちゃ、など

  • βカロテン:黒色メラニンの生成を促すメラノサイトの作用を抑える効果があります。

【食材】にんじん、ほうれん草、ケール、みかん、など

  • ビタミンE:ビタミンCとビタミンAの働きを助ける役割があります。

【食材】アーモンド、ヘーゼルナッツ、アボカド、など

  • L-システイン:ターンオーバーといった代謝を促す働きをもっています。

【食材】にんにく、玉ねぎ、ブロッコリー、など

3. 肌機能を保つスキンケア

肌本来の力を最大限に発揮するには、肌のコンディションを整えることが必要不可欠です。清潔に保ち、保湿力を高めることで肌の乾燥を防ぎバリア機能を整えてあげましょう。

4. 規則正しい生活習慣

代謝を高め、肌のターンオーバーを改善するためには、スキンケアや食事だけでなく、適度な運動と睡眠が大切です。

規則正しい生活リズムによって、ホルモンバランスが整い、ターンオーバーを促しやすくなります。加えて、たばこやお酒の摂り過ぎは控えましょう。

治療法

たくさんの予防法を説明しましたが、日々、仕事や家事育児に追われ、肌を労わるケアまで時間も手も回らない方もいらっしゃるかと思います。

毎日気を付けていても、なかなか効果が見えなくて悩んでいる方も多くいられます。

そんな時は、病院の手を借りてみてはいかがでしょうか。

黒いシミだけでなく、シミ全般は皮膚科や美容皮膚科など肌や皮膚に精通した専門医に診てもらいましょう。

最近では良心的な費用だったり、その日のうちに処置、メイクが可能な治療法も増えてきました。知識豊富で技術力の高い専門医のお世話になることも一つの方法です。

正しい知識とケアで黒いシミを防ぎましょう

以上がシミに関する予防法・治療法です。参考になりましたでしょうか。

美肌対策に遅すぎることはありません。年齢問わず思い立ったら吉日、夏本番を迎える前に、シミについて正しい知識と早めのケア、病院のサポートを受けて、いつまでも美しい自信溢れる肌を手に入れましょう。

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