「CA」または「Cancer Antigen」は、がん抗原の一般的な略称であり、様々な種類が存在します。これらは主に腫瘍マーカーとしての役割を持ち、がんの診断、監視、予後判定に利用されます。以下は、一般的ながん抗原についての詳細です:
CA 125 – このマーカーは主に卵巣がんの診断とモニタリングに使用されます。CA 125は、卵巣の上皮細胞由来のがんで特に高値を示すことが多く、治療の効果を評価するためや病状の進行を追跡するために用いられます。
CA 19-9 – 主に膵臓がん、胆道がん、肝がん、胃がんなどの消化器系のがんで高値を示します。特に膵臓がんの診断補助や治療後の再発モニタリングに役立ちますが、特異性が完全ではないため、他の臨床データと組み合わせて使用されることが一般的です。
CA 15-3 – 主に乳がんの患者さんで用いられ、特に進行乳がんの治療効果のモニタリングや病状の追跡に役立ちます。しかし、乳がんのスクリーニングツールとしては推奨されていません。
CA 27.29 – このマーカーも乳がんに関連しており、CA 15-3と同様に主に治療の効果をモニタリングする目的で使用されます。
これらのマーカーは、特定のがんの存在を確認するものではなく、あくまで診断の補助や病状のモニタリングに利用されるべきです。それぞれの抗原のレベルが上昇する他の状態も存在するため、正確な診断には詳細な医療検査と総合的な評価が必要とされます。