大腸がんの治療

大腸がんの治療は、がんのステージ、患者の全体的な健康状態、および他の医学的要因に基づいて個別に計画されます。以下に、大腸がんの一般的な治療オプションを説明します：

1. 手術：

• 初期がん（ステージI・II）：がんと周囲の正常組織を含む一部の大腸を切除する手術が一般的です。リンパ節も切除して検査されることが多いです。
• 進行がん（ステージIII・IV）：がんが広がっている場合、より広範囲の手術が必要になることがあり、場合によっては他の臓器の一部を切除することもあります。

1. 化学療法：

• 化学療法は手術前後に行われることがあり、がん細胞を縮小または殺すために使用されます。進行がんや再発がんの治療にも使われ、手術が不可能な場合には化学療法が主治療となることがあります。

1. 放射線療法：

• 直腸がんにおいてよく使われる治療法です。放射線はがん細胞を破壊し、腫瘍を縮小するのに効果的です。大腸がんの場合、特定の状況下で用いられることがあります。

1. 標的治療：

• 特定の遺伝的特徴を持つがん細胞に対して特異的に作用する薬剤を使用します。例えば、EGFR抑制剤やVEGF阻害剤などがあり、これらは特に遺伝子変異を持つ進行がんの患者に対して使用されます。

1. 免疫療法：

• 免疫チェックポイント阻害剤は、特にミクロサテライト不安定性（MSI-H）が高いがんに対して効果的です。これらの薬剤は体の免疫システムががん細胞を認識し攻撃するのを助けます。

1. サポーティブケア：

• 症状の管理と患者の生活の質の向上を目的としたサポートが治療計画に含まれることがあります。これには痛み管理、栄養療法、心理的支援などが含まれます。

治療の選択は、患者の具体的な状況と医師の臨床判断に基づいて行われます。治療計画は、病状の変化に応じて調整されることが一般的です。

記事の監修者

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岡 博史 先生

CAPラボディレクター

慶應義塾大学 医学部 卒業

医学博士

医師