胃がんの治療

胃がんの治療は、がんの進行度（ステージ）、患者の全体的な健康状態、年齢などに基づいて決定されます。一般的な治療方法には以下のようなものがあります：

1. 外科手術:

• 胃切除術: がんが胃の一部または全体に広がっている場合、がん組織と一緒に胃の一部または全体を切除します。手術の種類には、部分切除（胃の一部を切除）や全切除（胃全体を切除）があります。
• リンパ節切除: がんが周囲のリンパ節に広がっている場合、リンパ節も切除することがあります。

1. 化学療法（抗がん剤療法）:

• 説明: がん細胞を殺すための薬物を使用します。手術前にがんを縮小させるための術前化学療法（ネオアジュバント化学療法）や、手術後の再発防止のための術後化学療法（アジュバント化学療法）が行われることがあります。
• 例: シスプラチン、カペシタビン、ドセタキセルなど。

1. 放射線療法:

• 説明: 高エネルギーの放射線を使ってがん細胞を破壊します。主に手術が困難な場合や、がんが特定の部位に集中している場合に使用されます。
• 例: 外部放射線療法。

1. 免疫療法:

• 説明: 免疫系を活性化させてがん細胞を攻撃する治療法です。特定のがんに対する免疫チェックポイント阻害剤などが使用されることがあります。
• 例: プチェック点阻害剤（例：ペムブロリズマブ）。

1. 標的療法:

• 説明: がん細胞の特定の分子を標的にして治療する方法です。特定の遺伝子変異や異常を持つがんに対して効果的です。
• 例: HER2陽性胃がんに対するトラスツズマブ（ハーセプチン）。

1. 緩和ケア:

• 説明: がん治療による症状の緩和や生活の質を向上させるためのサポートケアです。痛み管理、栄養管理、心理的サポートなどが含まれます。

治療方法の選択は、がんのステージや種類、患者の健康状態、治療の目標などを考慮して、医療チームと相談の上で決定されます。また、治療計画は個別化されるため、患者ごとに異なる場合があります。

記事の監修者

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岡 博史 先生

CAPラボディレクター

慶應義塾大学 医学部 卒業

医学博士

医師