白血病の検査

白血病の診断には、いくつかの検査が用いられます。これらの検査は、白血病のタイプや進行度を確認し、適切な治療方針を決定するために重要です。以下は、白血病の診断に用いられる一般的な検査方法です:

1. 血液検査

  • 全血球計算(CBC): 赤血球、白血球、血小板の数を測定します。白血病では、異常な白血球の増加や赤血球や血小板の減少が見られることがあります。
  • 血液のスライド鏡検査: 顕微鏡で血液のサンプルを観察し、異常な白血球の形態や数を確認します。

2. 骨髄検査

  • 骨髄穿刺(骨髄生検): 腰部や胸部の骨髄からサンプルを採取し、顕微鏡で調べます。これにより、異常な白血球が骨髄内に存在するかどうかを確認します。
  • 骨髄吸引: 骨髄から液体サンプルを採取し、白血病細胞の存在や割合を調べます。

3. 細胞遺伝学的検査

  • 染色体分析(カルキニン染色): 白血病細胞の染色体の異常を調べます。特定の染色体異常(例:フィラデルフィア染色体)は、白血病の診断や予後に重要な情報を提供します。
  • FISH(蛍光 in situ ハイブリダイゼーション): 特定の遺伝子異常を検出するための検査で、白血病細胞の特定の遺伝子変異や染色体異常を調べることができます。

4. 分子生物学的検査

  • PCR(ポリメラーゼ連鎖反応): 特定の遺伝子変異や融合遺伝子を検出するための検査です。例えば、急性骨髄性白血病(AML)や急性リンパ性白血病(ALL)の診断に用いられます。

5. 画像検査

  • CTスキャン: 胸部や腹部などの画像を撮影し、リンパ節や脾臓、肝臓の腫れを確認します。
  • MRI(磁気共鳴画像): 骨髄の詳細な画像を得るために使用されることがあります。
  • X線: 骨やリンパ節の状態を調べるために使われることがあります。

6. リンパ節生検

  • 目的: 白血病がリンパ節に浸潤しているかどうかを確認するため、リンパ節のサンプルを取り出し、検査します。

7. 臨床評価

  • 症状の確認: 症状の経過や影響を評価するための面談や診察も重要です。

検査結果の評価

これらの検査の結果を総合的に評価し、白血病の診断を確定します。また、白血病のタイプ(急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病など)を特定し、適切な治療計画を立てるための情報が得られます。検査結果に基づき、専門の医師が治療方針を決定します。

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