ヒアルロン酸注射はダウンタイムの少ない低侵襲性の美容施術とされています。ヒアルロン酸製剤自体は安全性の高い薬剤ですが、皮膚壊死や失明など合併症を引き起こすリスクもゼロではありません。ヒアルロン酸注射が適した症状やメリット、考えられる副作用・合併症などを医師が解説します。
<目次>
ヒアルロン酸とは
ヒアルロン酸とは高い保水性を持つ粘性の物質で、直鎖状のグリコサミノグリカンの一種です。眼球や関節などヒトの体内にも多く分布します。そのためアレルギーを引き起こすことが少ない物質とされ、医療医薬品・食品・化粧品など幅広く使用されています。
美容医療においてのヒアルロン酸注射(ヒアルロン酸製剤)は、皮膚に生じた浅く細かな乾燥小ジワ(ちりめんジワ)から、深い溝となったほうれい線の改善まで幅広く使用されます。また、効果期間が長い硬めのヒアルロン酸注射により、鼻やあごの形成施術をおこなうことも可能です。
治療目的によって異なるヒアルロン酸注射の種類
浅く細かいシワの治療から鼻やアゴの形成施術など幅広く使用できるヒアルロン酸注射。ヒアルロン酸製剤には様々な種類があり、治療目的・治療部位によって医師が適切なヒアルロン酸製剤を選びます。
目の下に膨らみをもたせる涙袋ヒアルロン酸注射や、唇のボリュームアップの目的であれば柔らかなヒアルロン酸製剤を使用します。一方、鼻筋に高さをもたせる、もしくはあご先の形を整えるのであれば、硬めの製剤によるヒアルロン酸製剤となります。
ヒアルロン酸注射の硬さと効果期間は架橋の違い
ヒアルロン酸は注入しても体内にすぐ吸収されてしまいます。ヒアルロン酸注射の効果を持続させるためには、ヒアルロン酸同士を結びつける「架橋」という構造加工が必要です。この架橋により、吸収されやすい(柔らかい)ヒアルロン酸と吸収されにくい(硬い)ヒアルロン酸とを使い分け、様々な施術をおこなうことができるのです。
架橋の少ない(柔らかい)ヒアルロン酸注射によるおもな施術
- 小ジワ治療
- 上まぶたのくぼみ改善
- 目の下のくぼみ・凹みクマ改善
- 涙袋の形成
- ほうれい線の溝を盛り上げる(深く刻まれたシワの改善)
- 唇のボリュームアップ
- 豊胸
架橋の多い(硬い)ヒアルロン酸注射によるおもな施術
- 額に丸みをもたせる
- こめかみの凹み改善
- 鼻筋形成(鼻を高くする施術)
- ミッドチークライン(ゴルゴライン)の溝を盛り上げる
- あごの形を整える
ヒロクリニック美容皮膚科・美容外科の美肌ヒアルロン酸注射リデンシティー
従来のヒアルロン酸注射は、シワや皮膚のくぼみを盛り上げ、溝や鼻・あごの輪郭を整えることを目的とした施術でした。ヒアルロン酸製剤には保水性があり、肌へ弾力を与える効果はありますが、若々しい肌に必要とされるエラスチンやコラーゲン産生効果は非常に少ないとされています。
ヒロクリニック美容皮膚科・美容外科では美肌へ導くことをコンセプトとしたヒアルロン酸注射「Redensity(リデンシティー) 」もご用意しております。
Redensity(リデンシティー)はスイスのTeoxane社が開発・製造をおこなうヒアルロン酸製剤です。保水性が高いヒアルロン酸にアミノ酸・抗酸化製剤・ビタミン・ミネラルを配合し、若々しい肌へと導くエイジングケアヒアルロン酸注射とされています。また、リデンシティーには麻酔成分のリドカインも配合されているため、注入時の痛みは非常に少ないヒアルロン酸注射です。
リデンシティーの効果を最大限に引き上げるには約3週間の間隔に3回の施術が推奨されています。繰り返しの施術により、弾むようなハリ感のある若々しい肌へと改善するヒアルロン酸注射とされています。
※リデンシティーには麻酔成分が配合されているため痛みの少ないヒアルロン酸注射ですが、注射が怖い・痛い/痛み など、ご不安な方は麻酔クリームのご用意があります。事前に医師へご相談ください。
ヒアルロン酸で叶える美肌若見え治療
ヒアルロン酸は1gで約4〜6Lもの保水力があるとされています。そのため、ヒアルロン酸注射の種類や注入部位によっては乾燥によるシワを改善することも可能です。
ヒアルロン酸注射は、シワの溝を盛り上げることでシワを目立たなくすることはもちろん、ヒアルロン酸特有の「水分を引き寄せる作用」により、肌にうるおいを与えます。たとえば、目の下にできた深いシワへヒアルロン酸注射をおこなうことで、その周囲にある乾燥小ジワを防ぎ、深いシワへの進行を遅らせることもできるといえるでしょう。
ヒロクリニック美容皮膚科・美容外科によるヒアルロン酸注射のメリット
メリット①痛みが少ない
顔に注射、と聞くと痛くて怖いイメージをもつ方が多いかもしれません。しかし、これまで「注射が苦手」「痛みにとても弱い」などを理由に、ヒアルロン酸注射を躊躇されていた患者さまのほとんどが施術後には「思ったより痛くなかった」との感想を持たれる方がほとんどです。
ヒロクリニック美容皮膚科・美容外科によるヒアルロン酸注射は極細針を使用しております。また麻酔アレルギーの患者さまを除き、麻酔入りのヒアルロン酸製剤を使用しているため、注入時の痛みはとても少ないでしょう。ご不安な患者さまは注入前に麻酔クリーム(塗る麻酔)のご用意もあるので、診察時にお伝えください。
メリット②即効性があるのに自然な仕上がり
ヒアルロン酸注射のメリットは注入後すぐに効果が分かることです。シワや皮膚のくぼみ、鼻やアゴのラインなどをしっかり整えますが、外科手術のように長期間のダウンタイムはありません。施術後もヒアルロン酸注射の注入部位に小さな保護テープを貼るだけです。そのため他人から気づかれにくく、自然な若々しい印象へと導く美容医療施術とされています。
メリット③即効性と持続期間のバランスがよい
ヒアルロン酸注射の持続期間には個人差がありますが、法令線などの注入では一般的に半年から1年程度の持続性をもつヒアルロン酸製剤を使用します。そのため、忙しく通院が難しい患者さまでも長期間、キレイな状態をキープできるため非常に満足度の高い美容医療施術といえるでしょう。
メリット④高い技術力で患者さまの満足度に応える
ヒロクリニック美容皮膚科・美容外科のヒアルロン酸注射は、患者さま目線の治療を大切にしております。そのためヒアルロン酸注射は部位ごとの料金設定ではありません。使用するヒアルロン酸製剤の注入量によって料金が異なります。「ちょっとした小ジワを改善したいけれど高額で治療が難しい」など、これまで費用面で施術をためらっていた患者さまも気軽にご相談ください。
またヒアルロン酸注射の治療経験が豊富な医師により、患者さまそれぞれのお顔立ちのバランスを考慮した注入法を心がけております。ヒアルロン酸注射により、たるみをリフトアップさせるアンカリングポイントへの注入や、シワへの直接注入・輪郭への注入など配分を計算し、お顔全体を自然で若々しい印象へと導きます。
ヒアルロン酸注射の副作用やリスクとは
ヒアルロン酸注射は低侵襲性でありダウンタイムもほとんどなく、注入直後から効果のわかる美容医療施術です。しかし、ヒアルロン酸注射にはメリットだけでなく、副作用や合併症といったリスクも少なくありません。
ヒアルロン酸注射で最も多いトラブルは仕上がりの満足度でしょう。明らかな左右差や過度な注入による変形は医師の手技に問題があるといえますが、審美感覚(センス)は個人差があるため、「芸能人の〇〇と同じにならない」「想像していた仕上がりと違う気がする」などといったトラブルにならないためにも、施術前のカウンセリングをしっかりおこなうことが大切です。
ヒアルロン酸注射の副作用や合併症では、内出血が多く挙げられます。まれに皮膚壊死や失明などの重篤な副作用・合併症がありますが、これはヒアルロン酸注射の製剤によるものではなく、入れてはいけない血管内にヒアルロン酸を注入したことによって起こるため、解剖学を熟知した医師であれば、これらの副作用や合併症といったリスクは少ないといえるでしょう。
ヒロクリニック美容皮膚科・美容外科のヒアルロン酸注射の流れ
ヒロクリニック美容皮膚科・美容外科では患者さまのご希望の仕上がりに近づけるため、ヒアルロン酸注射の前に入念なカウンセリングをおこなっております。注射の針が苦手、痛みに弱い方は遠慮なくお申し出ください。麻酔クリームのご用意と、注入前にしっかりと冷却をおこなうことで痛みを最小限に抑えます。
Step1:カウンセリング
ヒロクリニック美容皮膚科・美容外科では無資格のカウンセラーによるカウンセリングはおこなっておりません。施術をおこなう医師が丁寧に診察いたします。ヒアルロン酸注射の注入部位のご希望や、ご予算をある程度決めてから施術をおこないますのでご安心ください。
Step2:希望により塗る麻酔
注射が苦手、痛みに弱い方は麻酔クリームを使用します。
Step3:冷却
ヒアルロン酸注射部位をしっかり冷却することで痛みを軽減します。
Step4:ヒアルロン酸注射注入
ご希望の部位へヒアルロン酸注射をおこないます。途中、気になることや、ご気分が悪いなどがあれば遠慮なくお伝えください。
ヒロクリニック美容皮膚科・美容外科でのヒアルロン酸注射は安全性はもちろん、患者さまの満足度を第一に考えております。施術中も仕上がりをご確認いただきながら、必要に応じてヒアルロン酸注入量の調節をおこなうため、「もう少し膨らみがほしい」「このシワも改善したい」など気になることは、どんな些細なことでもご相談ください。
Step5:スキンアップ
注入部位を医師が確認し、施術は終了です。注入部位を避けてすぐにメイクすることができます。
ヒアルロン酸注射当日の注意事項
- ヒアルロン酸注射当日の洗顔やシャワーは可能ですが、長時間の入浴または激しい運動、飲酒などは控えましょう。
- ヒアルロン酸注射部位を強く押したり、摩擦など刺激を与えないでください。変形や内出血の原因となるため注意しましょう。
ヒアルロン酸注射のおもなメリット
- メスを使用しない低侵襲施術
- 麻酔は必要最小限(麻酔クリーム)
- 注入直後から効果が分かる
- ダウンタイムがほとんどない
- ヒアルロン酸分解剤がある(修正が可能)
- 外科手術と比較し費用負担が少ない
ヒアルロン酸注射のデメリットおよび副作用・合併症
- 体内に吸収されるため繰り返しの注入施術が必要
- 必ずしも希望する仕上がりとはならない場合もある
- 左右差
- 内出血
- 皮膚壊死および失明等の重篤な副作用や合併症
ヒロクリニック美容皮膚科・美容外科の目指す安全性の高いヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸注射は美容医療の中でも低侵襲施術とされています。「手軽・安全・安価」をうたう美容クリニックも少なくありませんが、どんなに低侵襲施術であってもヒアルロン酸注射は身体に変化をもたらす医療行為となります。ヒアルロン酸注射を検討する際は、医師による診察(カウンセリング)のうえ、施術を受けましょう。ヒアルロン酸注射について分からないことや、ご不安なことがありましたら、ヒロクリニック美容皮膚科・美容外科までご相談ください。