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ケミカルピーリングとは~ピーリングの種類と選び方【医師監修】

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ケミカルピーリングとは~ピーリングの種類と選び方【医師監修】

ケミカルピーリングとは皮膚に製剤を塗布することで、人工的にターンオーバーを促す皮膚治療のことです。ケミカルピーリングは角栓・ニキビ・シミ・小ジワなどに効果があり、皮膚表面の角質層に作用するものから、皮膚の深部にある真皮層まで作用するものまで、製剤の濃度や種類によって効果が異なります。

ケミカルピーリングは肌再生を促す医療行為

ヒトの皮膚は肌表面から角質層・表皮層・真皮層に分けられます。私達の皮膚は新しい細胞が産生され、古い角質(いわゆる垢)が排出されるターンオーバーを絶えず繰り返しているのです。しかし、環境ダメージなどによりターンオーバーのサイクルが乱れたり、古い角質が正常に排出されないことで皮膚の水分量が減少し、肌荒れや弾力の低下など様々な肌トラブルを引き起こしてしまいます。

ケミカルピーリングとは皮膚に製剤を塗布して、人工的に古い角質を剥がすことでターンオーバーの乱れを整える皮膚治療です。ケミカルピーリングの効果は、毛穴の黒ずみ・ニキビ・シミ・小ジワなどの改善が挙げられ、使用される製剤はおもにグリコール酸・サリチル酸・アルファヒドロキシ酸・トリクロロ酢酸、またはこれらの組み合わせとなります。

ケミカルピーリングの始まりは古代エジプト美容女王

ケミカルピーリングの始まりは、かの有名な古代エジプトの絶世の美女クレオパトラといわれています。元祖美容女子といえるクレオパトラは美肌を保つため、希少な動植物からとれる美容成分を惜しみなく使用したとか。

その中にロバミルクによる入浴という美容法の文献が残されています。ロバミルクの成分は肌を和らげ、ツヤを取り戻すとされ、これは今でいうケミカルピーリングの始まりといえるのではないでしょうか。

ヒロクリニック美容皮膚科のケミカルピーリングの種類

ケミカルピーリングの効果は、使用する製剤の種類や濃度によってやや異なります。おもな効果として、毛穴の黒ずみ・毛穴の開き・くすみ・ニキビ・ニキビ痕・小ジワ・オイリー肌・乾燥肌・日焼けによるシミなどの改善が挙げられます。

ヒロクリニック美容皮膚科でご提供しているケミカルピーリングの種類は「グリコール酸ピーリング」「乳酸ピーリング」「マッサージピーリング」です。

●グリコール酸ピーリング

グリコール酸ピーリングは日本人の肌質に合うとされ、ケミカルピーリングの中で最も一般的に使用されている製剤です。肌への浸透が良く、角栓による肌のザラつきやニキビの治療にはグリコール酸ピーリングによる治療が多くおこなわれています。

グリコール酸ピーリングによる治療は、肌の状態によって製剤濃度の調節をおこないます。ヒロクリニック美容皮膚科グリコール酸ピーリングは、肌への負担が少ない適切な酸度の製剤を使用しております。これまでのグリコール酸ピーリングによる施術で、強い刺激により治療を断念した方も安心して施術をおこなえます。

グリコール酸ピーリングは、肌の表面にある角質を製剤により人工的に剥がすことでターンオーバーを促す施術です。そのため治療周期は約3週間に1回が目安となり、繰り返しおこなうことで、美しい健康的な肌へと導きます。肌の状態によって異なりますが、グリコール酸ピーリングの効果があらわれるのは平均で約5回とされています。

●乳酸ピーリング

「乳酸」とは多くの動植物の組織に存在します。また乳酸飲料などの乳の発酵物に多く含まれる成分です。乳酸ピーリングとは天然乳酸を使用した製剤のことで、ラクトピーリングとも呼ばれています。グリコール酸ピーリング製剤より分子が大きく、肌表面に作用することから比較的に刺激の少ないピーリング施術です。

乳酸ピーリング製剤には、美白作用と収れん作用があるため肌のくすみ・シミ・肌の色むらなどに効果があるとされています。また、肌の保湿力を左右する細胞間脂質のひとつセラミドを増生することから、乾燥肌でお悩みの方に適したピーリング施術といえるでしょう。

刺激の少ない乳酸ピーリングはグリコール酸ピーリングと比べ、肌への作用がマイルドなことから、短期間で施術をおこなうことも可能とされています。ヒロクリニック美容皮膚科ではグリコール酸ピーリングは約3週間に1回の施術、乳酸ピーリングも基本的な施術は約3週間に1回の施術を推奨していますが、ニキビが酷い場合は最短約2週間での施術をおこなっております。ニキビ改善と美白肌を目指したい方はぜひご相談ください。

●マッサージピーリング

マッサージピール(PRX-T33)とはイタリアWiQo med社により開発された新しいピーリング剤となり、これまでのケミカルピーリングと作用・効果が異なります。一般的なケミカルピーリングは酸性の製剤により、正常に排出されない角質を人工的に剥離する施術のことです。そのため使用製剤や、その濃度によっては赤みや刺激(痛み)などを感じるケースも少なくありません。またクレーター状ニキビ痕などの治療を目的としたケミカルピーリングは角質層の奥、真皮層へ強力に作用するものの、その分ダウンタイムが必要とされていました。

マッサージピールは角質の剥離をおこなわず、真皮層に直接作用することで線維芽細胞の活性化を促すピーリング薬剤です。そのため肌への刺激はマイルドで、施術後の赤みや熱感、皮剥けなどのダウンタイムは非常に少ないピーリングといえるでしょう。マッサージピールは肌コラーゲンなどの肌弾力物質を産生することから、コラーゲンピールとも呼ばれる肌質改善施術です。

ケミカルピーリングの注意点

ケミカルピーリングは美容医療の中で比較的に安価であり、痛みやダウンタイムの少ない肌質改善施術です。しかし、ケミカルピーリングはターンオーバーを利用した施術のため、1回の施術で劇的な効果があらわれることはありません。医師の診察をおこないニキビやシミなど、それぞれの症状によって適切な施術期間や回数は異なります。

またケミカルピーリングの施術直後の肌はデリケートな状態です。摩擦など過度な刺激を与えず紫外線を防ぎ、しっかり保湿をおこないましょう。ケミカルピーリングの種類によっては、赤みや皮剥けが引き起こされますが通常、数日で治まります。万が一、肌に火照りや痛みが続くといった異常を感じた際は、すぐにケミカルピーリング施術をおこなった医療機関へご相談ください。

肌状態に適切なケミカルピーリングを選ぶために

ニキビやシミは皮膚疾患の一種です。これらの治療・改善をおこなうことは医療行為とされています。そのため、エステティックサロンでおこなわれているケミカルピーリングは「毛穴の汚れを落とす」「肌にうるおいを与える」といった化粧品同様の効果までとなり、低濃度の製剤を使用する、と薬機法で決められています。

また、ニキビやシミにはさまざまな症状があり、誤った製剤選びや施術法により悪化を招く恐れも。これらのことから安全性の高いケミカルピーリングをおこなうためには、医師による正しい診察が必要です。ヒロクリニック美容皮膚科では、患者さまのお肌状態を丁寧に診察し、症状に適切な施術をご提案いたします。毛穴の黒ずみ・ニキビ・シミ・小ジワなど、肌のお悩みと適用する施術について何でもご相談くださいね。

ケミカルピーリングのリスクや副作用

  • 赤み 
  • 刺激感 
  • 皮剥けなど

【参考文献】

記事の監修者

岡 浩子先生

岡 浩子先生

経歴

平成9年: 東邦大学医学部卒業
平成9年: 慶応大学医学部内科学教室入局。 大学病院、総合病院で研鑽をつんだのち、美容皮膚科を習得。
平成20年7月: 開院

所属学会

日本内科学会会員
日本リウマチ内科学会会員
抗加齢美容医療学会会員
点滴療法研究会マスターズ会員

資格

サーマクール認定医
日本内科学会認定医
日本医師会認定産業医

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