AGAの進行度

髪の毛に悩む男性

この記事の概要

AGA(男性型脱毛症)は、特に成人男性に多く見られる脱毛症で、進行性の性質を持ち、遺伝やホルモンの影響を受けて発症します。AGAは時間とともに進行するため、早期の発見と適切な治療が鍵となります。今回は、AGAの進行度に焦点を当て、その進行メカニズムや治療法について、より詳細に解説します。

1. AGAの進行度とは?

AGAは、主にアンドロゲン(男性ホルモン)の影響を受けた脱毛症で、進行すると髪の毛の密度が低下し、薄毛が広がります。AGAの進行は、早期に発見し、治療を開始することが重要です。AGAの進行を理解するためには、進行度を正確に把握する必要があります。

AGAの進行度は、一般的に2つの主要な分類法で評価されます。これらは、AGAの進行具合を視覚的に示し、治療方針を決定するための重要な指標となります。

ノリタケ分類(日本式分類)

ノリタケ分類は、AGAの進行度を5段階で評価する日本で広く使用されている分類法です。以下は、ノリタケ分類の各進行度です:

  • I期(初期): 特に髪の毛に目立った変化はありません。前髪や額の生え際にわずかな後退が見られることがありますが、髪の毛は密度が保たれています。
  • II期(軽度): 額の生え際が後退し、M字型(額の両端が後退して中央に三角形のような後退が見える)の薄毛が現れる段階です。前頭部の髪の毛が薄くなり始め、頭頂部に薄毛が見られることもあります。
  • III期(中等度): 頭頂部に薄毛が目立ち始め、額の生え際が顕著に後退します。髪の密度が減少し、薄毛の範囲が広がります。
  • IV期(進行期): 頭頂部と額の生え際の脱毛が進行し、薄毛の範囲が広がります。額の生え際が大きく後退し、頭頂部の髪の毛も薄くなります。見た目に薄毛が目立つ段階です。
  • V期(重度): 頭頂部と額の生え際の脱毛が進行し、髪の毛がほとんど残っていない状態です。完全に薄毛が進行した状態となります。

ハミルトン・ノーウッド分類(西洋式分類)

ハミルトン・ノーウッド分類は、主に欧米で使用されている進行度分類法で、以下のように7段階に分かれています:

  • I型(初期): 髪の毛に目立った後退はないが、軽度のM字型後退が始まる。
  • II型: M字型の後退が明確になり、前頭部の髪の毛が薄くなり始める。
  • III型: M字型の後退がさらに進行し、前髪と頭頂部に薄毛が現れる。薄毛が目立ち始める段階。
  • IV型: 頭頂部と前髪の脱毛が進行し、広範囲に薄毛が広がる。
  • V型: 頭頂部と前髪の脱毛がさらに進行し、髪の毛が残っている部分が非常に少なくなる。
  • VI型: 頭頂部と生え際がほぼ完全に脱毛し、ほとんど髪の毛が残らない。
  • VII型: 頭部全体がほとんど脱毛し、髪の毛がほとんど残っていない状態。

これらの分類は、AGAの進行を段階的に評価するため、医師が患者の治療法を決定する際に役立ちます。

2. AGAの進行を早期に発見するための方法

AGAの進行度を評価する際、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。進行を早期に発見することで、より効果的な治療法を選択することができます。以下は、AGAの進行を早期に見分けるためのサインです。

髪の毛の質の変化

AGAの初期段階では、髪の毛の質が変化することがあります。髪が細く、柔らかくなり、ボリューム感がなくなります。また、髪の毛の成長サイクルが短縮され、髪の毛が成長する前に抜けてしまうこともあります。

生え際の後退

AGAが進行すると、生え際から薄毛が広がります。特に前髪の生え際が後退する傾向があり、M字型の後退が特徴的です。額の生え際の後退を早期に確認することで、AGAの兆候を察知できます。

頭頂部の薄毛

AGAの進行によって、頭頂部の髪の毛が薄くなることもあります。特に頭頂部に円形や楕円形の薄毛が見られる場合、進行したAGAの可能性があります。

薄毛治療の診断をする医師

抜け毛の増加

日常的に抜け毛が増加している場合、特にシャワー後やブラシで髪をとかした後に抜け毛が目立つ場合は、AGAの進行を示唆しています。通常、1日に50~100本程度の抜け毛が正常とされていますが、それ以上の場合は注意が必要です。

3. AGAの進行を抑えるための治療法

AGAの進行を抑えるためには、さまざまな治療法があります。治療の選択肢は進行度や患者の状況に応じて異なりますが、以下の方法が一般的です。

薬物療法

植毛手術

AGAが進行し、薬物療法では効果が見られない場合、自毛植毛が選択肢となります。植毛手術は、健康な毛根を後頭部や側頭部から採取し、薄毛の部分に移植する方法です。進行したAGAに対しては、特に効果的です。

低出力レーザー治療(LLLT)

低出力レーザー治療は、頭皮にレーザーを照射して毛根に刺激を与え、髪の成長を促進する治療法です。非侵襲的であるため、痛みを伴わず、治療後の回復も早いのが特徴です。

PRP療法

PRP(Platelet Rich Plasma)療法は、自分の血液から血小板を抽出し、その成分を頭皮に注入する治療法です。血小板に含まれる成長因子が毛髪の成長を促進します。

4. AGA治療のエビデンス

AGA治療に関する臨床研究は多く、薬物療法や手術が有効であることが証明されています。たとえば、フィナステリドは、AGAの進行を抑えることに有効であることが示されています。また、ミノキシジルは発毛を促進する効果が確認されており、特に初期段階での使用が推奨されています。

5. まとめ

AGAの進行度は、早期に発見し、適切な治療を行うことで、進行を抑制することが可能です。AGAの進行具合を評価するためには、ノリタケ分類やハミルトン・ノーウッド分類が有用です。治療法には薬物療法、植毛手術、低出力レーザー治療、PRP療法などがあり、進行度に応じた治療を選択することが大切です。早期治療が進行を食い止め、さらに髪の毛の密度を保つことができます。AGAは個人差があり、生活習慣や遺伝的要因も大きいため、自己判断で治療を避けるのではなく、専門医と相談しながら最適な対策を講じることが最も効果的です。

AGAの早期発見と治療が、髪の健康を取り戻すための鍵です。

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