部位によって成長期の毛髪量は違うのでしょうか?

頭部の部位によって毛髪の成長サイクル(フェーズ)の割合には顕著な違いがあります。特に男性型脱毛症(AGA)や女性型脱毛症(FAGA)の場合、部位によって毛髪の成長速度や脱毛の進行具合に違いが見られます。頭部の各部位は、ホルモンの影響や血流の違いなどにより、それぞれ異なる成長サイクルを持っています。以下では、各部位ごとの毛髪の成長サイクルの違いと、それが脱毛にどのように影響を与えるかについて詳しく説明します。

  1. 頭頂部
    成長期の割合が少ない傾向: 男性型脱毛症では、特に頭頂部の毛髪がDHT(ジヒドロテストステロン)に対して敏感であるため、成長期の割合が減少し、休止期に移行する毛髪が増える傾向があります。その結果、頭頂部の毛髪は他の部位よりも早く薄くなります。
    脱毛の進行: この部位では、休止期や退行期にある毛髪の割合が増加し、脱毛が進行しやすくなります。
  2. 前頭部
    退行期・休止期の割合が高い: 前頭部の毛髪もDHTの影響を受けやすく、成長期が短縮され、休止期に入る毛髪が増える傾向があります。これにより、前頭部の毛髪が薄くなることが多いです。
    M字型の後退: 特に男性の場合、前頭部の毛髪の成長サイクルが乱れ、額の生え際がM字型に後退することがよく見られます。
  3. 側頭部と後頭部
    成長期の割合が高い: 側頭部と後頭部の毛髪は、DHTの影響を受けにくいとされています。そのため、これらの部位では成長期にある毛髪の割合が高く、脱毛しにくい傾向があります。
    安定した成長: 側頭部と後頭部の毛髪は、男性型脱毛症が進行しても比較的残りやすい部分であり、植毛手術ではこの部位の毛髪がドナーとして利用されることが多いです。
  4. 頭頂部全体のバランス
    女性型脱毛症: 女性の場合、頭頂部全体が均等に薄くなる傾向があり、特定の部位だけが顕著に影響を受けることは少ないです。ただし、成長期の毛髪の割合は全体的に減少し、休止期や退行期の毛髪の割合が増加します。

結論

頭部の部位によって、毛髪の成長サイクルにおけるフェーズの割合は異なることがあり、特にホルモンの影響を強く受ける部位では、成長期の毛髪が減少し、休止期や退行期に入る毛髪が増える傾向があります。これが、特定の部位で脱毛が進行する原因となります。もしも、ミノキシジルがご自身に効果があるかどうかのテストを受けたい場合は成長期の割合が高い後頭部から毛を取ってテストを行い、なるべく正確な検査結果が出せるようにすることをお勧めしております。ご自身にミノキシジルの効果があるかどうかを知りたい場合は、ヒロクリニックまでお問い合わせください。

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